実験とベイズ最適化を併用した蓄電池材料最適合成プロセス条件の合理的探索
Project/Area Number |
21K14715
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
武田 はやみ 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70599000)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 蓄電池材料 / ベイズ最適化 / プロセス条件最適化 / 合成プロセス / 蓄電池 / イオン導電性 / プロセス |
Outline of Research at the Start |
全固体蓄イオン電池は電気自動車、スマートグリッドなどの次世代インフラの実現に必須である。現在、材料計算やマテリアルズ・インフォマティクス(材料情報学)を活用した新規材料の選定が行われているが、選定された材料を実際に合成し、性能評価するためには、膨大な時間、労力および費用が発生する。そのため、候補材料を合理的に最適条件で合成することが課題となっている。これは、材料工学分野における共通課題である。そこで、本研究では、実験とベイズ推定に基づく機械学習を併用し、「低コスト・省エネルギーで高性能材料を合成する最適プロセス条件を見出し、汎用性の高い合理的な最適条探索方法を確立する」ことを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、種々の焼成条件でLi1.45Ca0.15Zr1.85Si0.15P2.85O12サンプルを合成し、導電率などの特性評価を行った。その結果、焼成条件が密度、生成相、微細組織、イオン導電率に影響を与えることが確認された。また、実験で得られた導電率/焼成条件をデータセットとしてデモンストレーションを行ったところ、ランダムに探索する場合と比較すると、約1/2の探索回数で最適焼成条件を発見できた。すなわち、ベイズ最適化はこのようなプロセス条件の最適化にも有効であることが示された。2022年度は、さらに複雑な合成条件の探索がベイズ最適化を用いて効率的に行うことができるかを検討した。対象材料はZrおよびSiの一部を置換したダブルドープLiZr2P3O12(LZP)とし、組成と焼成条件を組み合わせた576点の探索空間に対して、既知データ102点を初期データとして最適条件探索を行った。その結果、ベイズ最適化を用いることで、効率的な合成条件の探索が可能であることが確認でき、網羅探索実験のおよそ1/4の実験量で探索を終了させることができた。このように広範囲における合成条件の検討を行ったが、LZP導電率の著しい向上が認められなかった。そこで、2023年度は対象材料をLiTa2PO8に変更し、合成条件の探索を行った。LiTa2PO8は2018年に発見された新しい材料で、生成過程の詳細は明らかになっていない。そこで、生成過程を詳細に調査した結果、原料の混合条件が中間体の生成温度に影響し、焼結体の導電率にも影響を与えることが明らかとなった。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)