規則化フォトニックナノワイヤZnO/Cu2O太陽電池の電気化学形成と高効率化
Project/Area Number |
21K14717
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
Khoo PeiLoon 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60874922)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | エネルギー変換 / ナノ構造体 / 陽極酸化アルミニウム / 光活性層 / 電気化学的形態制御 / ナノワイヤ酸化物 / 粒界エッチング / 形態制御 |
Outline of Research at the Start |
低コスト超高効率Si系多接合太陽電池のトップセルとしてCu2O系太陽電池が期待されている。本研究課題では、自己組織化酸化アルミニウム(Anodic Aluminium Oxide、AAO)を用いた規則フォトニックナノ構造化Cu2O/ZnO太陽電池の電気化学的形成技術を確立し、ナノ構造化による光誘導・散乱効果を活用することによって光吸収活性層を拡大し高短絡電流密度化・高効率化を達成すると共に、これらによる光電変換過程への寄与を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、規則フォトニックナノ構造化Cu2O/ZnO太陽電池の電気化学的形成技術の確立を目指している。このナノ構造化による光誘導・散乱効果を活用し、光吸収活性層を拡大し高短絡電流密度化・高効率化の実現が期待される。しかし、薄膜酸化物太陽電池を構築するため、銅酸化物光活性層のナノワイヤーを電気化学的製膜手法と技術はまだ存在しない。前年度は<111>-Au/Siの上にRFスパッタリングを用いて薄膜酸化アルミニウム(thin-film AAO)の40 Vの陽極酸化電圧で、均一且つほぼ垂直な薄膜AAO(ポア直径約50 nm)を形成することができた。40 Vで低温シュウ酸溶液に陽極酸化させたtf-AAOは従来バルクAAOと違い、2ステップ陽極酸化を必要せず、材料コストが抑えられる上に、ターゲット導電膜上に直接形成でき、ナノ構造酸化物半導体の電気化学形成に適していることが分かった。これらの結果を踏まえ、tf-AAO形成に影響を及ぼすパラメータの解明及びそれに基づく最適化を行った。 また、tf-AAOの技術確立の過程において、新たな高電圧陽極分極により垂直ナノワイヤCu2Oの電気化学形成法に着想した。<111>Cu2O電気化学的ヘテロエピタクシャル成長制御を行った後、本経費で導入したソースメータを用いて前述したCu2O光活性層ナノワイヤの形成研究を取り組んだ結果、長い(数μm)直立な光活性Cu2Oナノワイヤを形成することに成功した。この新規な手法は熱力学的予想したルートを辿り、電気化学粒界エッチングによりμmオーダーのCu2Oナノワイヤを形成しており、今まで報告されていない。この手法の確立により形成された大表面積を持つナノワイヤCu2O層は、太陽電池デバイスや水素発生フォトカソードに応用できることが期待され、またこの手法は他の酸化物ナノワイヤ形成へ転用できることが予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
薄膜AAOの形成技術の確立の上に、新規なナノワイヤCu2O形成手法の着想までに至り、これらの研究を取り組んだ結果から、目的である規則フォトニックナノ構造化Cu2O/ZnO太陽電池の電気化学的形成に達成できると判断した。また、これらの手法は新たなナノ構造酸化物の研究分野に貢献できると考えている。これらの結果の一部は国内学会で発表した。現在論文執筆を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本経費で確立した手法を用いて、薄膜AAO及び高電圧分極法を用いて、更なる最適化研究に取り組む。 また、最終目的であるナノ構造化Cu2O/ZnO太陽電池デバイス形成に挑み、ナノ構造による太陽電池デバイスの性能に及ぼす光学的、外部量子効率的影響を調べて、改善を解明する。また、今まで得られた成果を学術論文を投稿し、ナノ構造分野の国際会議に発表する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)