複数の炭素源の同時利用を前提とした合理的代謝設計による高収率物質生産技術の開発
Project/Area Number |
21K14777
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38020:Applied microbiology-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
藤原 良介 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (60880797)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | Methylorubrum extorquens / Metabolic engineering / 発酵生産 / 廃グリセロール / メタノール / グリセロール / メバロン酸 / バイオプロダクション / 代謝工学 / 合成生物学 / 大腸菌 / メチロトローフ |
Outline of Research at the Start |
持続可能な社会に向け、様々な化合物を再生可能資源から生産する技術が求められている。バイオディーゼル燃料を生産する際に副産物として発生する廃グリセロールは、未活用な再生可能資源であり、微生物発酵生産の有望な原料として期待されている。本研究では、メタノール資化性細菌を用いて、廃グリセロール中に含まれるグリセロール及びメタノールから、高付加価値化合物(メバロン酸)を高収率で生産する技術の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
メタノールおよびグリセロールを同時に資化可能なM. extorquens代謝改変株の構築を行った。M. extorquens野生株に対してputative glycerol kinase(Mext_4066) をプラスミドを利用して過剰発現させることで、グリセロール単一炭素源での増殖を確認した。続いてゲノム上に同遺伝子を組み込んだ株を構築し、同様の培地での培養を行ったが、細胞増殖速度は野生株と同程度であった。このことからグリセロールの効率的な資化にはMext_4066をプラスミドにより高発現させる必要があることが示唆された。 また、メタノール由来の炭素を目的生産物に効率的に利用するため、競合反応を触媒する酵素であるギ酸デヒドロゲナーゼ(FDH)の破壊を行った。接合伝達大腸菌を用いた遺伝子破壊の操作において、大腸菌-M. extorquens混合培養体からM. extorquensのみを得るために大腸菌が増殖できないメタノール培地での培養を行うステップがあるが、本研究ではメタノール資化経路の破壊を行うため、別の原理によるスクリーニング法の開発が必要となった。そこでクロラムフェニコール耐性遺伝子をゲノム上に組み込み、新たな遺伝子破壊操作プロトコルを確立した。この遺伝子破壊プロトコルを用いて、3つのFDH遺伝子(Mext_4582, Mext_0389, Mext_4405-4406)を破壊した3重破壊株の作成に成功した。現在、残る1つのFDHアイソザイムであるFDH4(Mext_2105)の破壊株を構築中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
内在遺伝子の過剰発現によってグリセロール資化能が強化されることは確認済みである。また本研究の遂行上必須となる遺伝子破壊操作のプロトコルを確立した。一方で、1つの遺伝子破壊にかかる時間が想定よりも長く、当初予定していた遺伝子破壊を全て実施することが出来なかった。これは遺伝子破壊株の増殖速度に依存しているため、破壊にかかる期間を劇的に短縮することは難しいと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き遺伝子破壊株の構築を行う。これまでの研究から、ギ酸からCO2へのフラックスを遮断するにはM. extorquensは保有する4つのFDH全てを破壊する必要が有ることが知られている。現在の3重破壊株をもとにFDH完全欠損株を作成し、基質としてのメタノールが全て目的生産物へ変換される代謝可変株の獲得を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] G6P-capturing molecules in the periplasm of Escherichia coli accelerate the shikimate pathway2022
Author(s)
Fujiwara, R., Nakano, M., Hirata, Y., Otomo, C., Nonaka, D., Kawada, S., Nakazawa, H., Umetsu, M., Shirai, T., Noda, S.*, Tanaka, T.*, Kondo, A.
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Journal Title
Metabolic Engineering
Volume: 72
Pages: 68-81
DOI
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Peer Reviewed