C(sp3)-H活性化反応を鍵としたRhodatinの全合成と誘導体合成法の構築
Project/Area Number |
21K14791
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38040:Bioorganic chemistry-related
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
河村 篤 信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (80866377)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | 天然物全合成 / C-H活性化 / acorane骨格 / 誘導体合成 / 水素原子移動 (HAT) |
Outline of Research at the Start |
立体、位置選択的な可視光レドックス触媒-HAT ハイブリット系 C(sp3)-H 結合活性化反応とタンデム環化反応の2反応を鍵反応とした、誘導体合成を視野に入れた収束的な Rhodatin の全合成を達成する。また、簡便かつ効率的な誘導体合成法の開発を行うことで、新規抗 HCV 薬開発に対する研究基盤の構築を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ホシアンズダケ由来抗HCV活性メロテルペノイド Rhodatin は、スピロケタール構造とアコラン骨格由来のスピロ構造が連続することで高度に縮環したテルペノイド化合物である。本研究では、上記2つの不斉点を立体、位置選択的な可視光レドックス触媒-HAT ハイブリット系 C(sp3)-H 結合活性化反応およびタンデム環化反応の2つの鍵反応により構築し、誘導体合成を視野に入れた収束的な Rhodatin の全合成を目的とした。 C(sp3)-H 結合活性化反応の当該基質での反応性を検証するため、モデル化合物の合成、および合成したモデル化合物を用いたC(sp3)-H 結合活性化反応の反応条件検討を行うこととした。モデル化合物を合成する過程で、C(sp3)-H 結合活性化反応において (1) 反応点となる電子吸引性共役オレフィン部位の構築、(2) 活性種となるアミド HAT 部位の導入、以上の2点の達成が困難であることが明らかになった。これらの問題点は、Rhodatin 合成時にも障害となることから、モデル化合物での問題改善に着手した。電子吸引性共役オレフィン部位の構築に関しては、合成ルートを変更し、Evans アルドール反応を用いることで、その問題を解決した。 HAT 部位の導入については、HAT の構成要素であるアミノエタノールを先に基質に導入し、その後アミド化することで問題の解決を目指す予定である。上記の問題を解決後、鍵反応であるC(sp3)-H 結合活性化反応の更なる条件検討が必要である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は鍵反応であるC(sp3)-H 結合活性化反応によるアコラン骨格由来スピロ構造の構築を行う予定であったが、反応基質の合成段階で課題が見つかったため、これらの課題の解決に注力した。これらの課題についてはおおよそ解決したが、全体の進度としては遅れてしまった為、やや遅れていると評価した。想定外の問題に直面したが、これらの問題を解決し、Rhodatin の全合成に向けて着実に前進したと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た知見を基に、鍵反応であるC(sp3)-H 結合活性化反応を適用するモデル化合物の合成を完了する。その後、当該反応によるアコラン骨格由来スピロ構造の構築、そしてRhodatin の全合成を目指す。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)