網羅的成分解析を用いた食品機能における「飲」と「食」の関連性の解明
Project/Area Number |
21K14816
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
毛利 晋輔 京都大学, 農学研究科, 特定研究員 (60836625)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 食品機能性 / 抗炎症 / メタボローム解析 / 網羅的成分解析 / 食品機能性成分 / 飲料 / 出汁 / 食品 / 食品分析 |
Outline of Research at the Start |
日々の食生活から摂取可能である食品機能に対する社会的需要は高い。実際の食事において、食品素材を単独で摂取することは稀であり、多彩な組合せが生じている。とりわけ、飲料と食品の混在頻度は高く、切り離すことができない。つまり、食生活における食品成分・機能性の活用には、「飲」と「食」の関連性の解明が不可欠である。一方、現在の研究は、各食品素材の成分・機能性に由来するものが主流である。本研究では、新規構築した網羅的成分解析法を活用し、「飲」と「食」の混在に起因する含有成分・機能性の変化を解明する。以上により、各飲料及び食品の足し合わせではない成分・機能性、言うなれば「食事成分・食事機能」の提示を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
日常生活から摂取可能である食品の機能性に対する需要は、益々高まっている。実際の食生活において、食品素材を単独で摂取することは少なく、特に「飲」と「食」は、切り離すことができない。ほとんどの場合、茶やコーヒー、出汁等を飲みながら食品を摂取しており、飲料と食品の混在頻度は極めて高い。従って、日々の食生活における、真の食品機能性の把握及び活用には、「飲」と「食」の関連性を解明することが重要である。本研究では、メタボローム解析とバイオアッセイ系を併用した網羅的成分評価を用いて、飲料と食品の混在に起因する機能性変化及び含有成分変化の全体像を明らかにすることにより、実際の食生活に準じた食品機能及び食品機能性成分の解明を目指す。 初年度の検討から、機能性として抗炎症能に着目し、培養細胞評価系を用いて、当該機能性を示した10種の飲料と5種の食品成分を食品素材に選定した。また、上記検討中に、興味深い研究対象として、出汁の抗炎症能が見出されたため、出汁については、素材単独の研究も行うこととした。そこで、本年度は、「飲料と食品成分の混在下における機能性変化の検討」、「出汁に含まれる機能性成分の網羅的解明と作用メカニズムの検討」の主に2点について、研究を行った。その結果、単独と比較して、混在下で抗炎症能の変化が見込まれる飲料と食品成分の組合せを見出した。一方、出汁に含まれる抗炎症成分として、カツオ出汁から6化合物、シイタケ出汁から4化合物を見出すとともに、当該化合物の標品が抗炎症能を示すことを確認した。加えて、カツオ出汁・シイタケ出汁及び特定した化合物の抗炎症能における作用メカニズムの1つを特定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
飲料と食品成分の混在下における機能性変化の検討に時間を要したため、進捗状況にやや遅れが出た。当初は、飲料単独添加・食品成分単独添加・飲料と食品成分の混合物添加における機能性比較のみを予定していた。しかしながら、実際の食生活においては、飲料摂取後の「食」・食品摂取後の「飲」の状況も充分に想定されるとともに、同時摂取との違いの検討も重要であると考え、上記を反映した実験を追加して行った。実験の追加によって、進捗に遅れが出たが、より現実の食生活を反映した研究結果が得られたと考える。また、出汁に関する研究を並行して実施していることも、進捗の遅れの一因となっているが、和食の基盤素材である出汁の機能性研究は、国民のQOLに大いに貢献し得るものであり、その研究意義は大きいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
飲料と食品成分の混在下、抗炎症能が変化した組合せについて、これまで評価していない抗炎症能指標を検討し、機能性変化の再現性を確認する。また、機能性変化が生じた組合せにおいて、網羅的な成分評価を行い、機能性変化に寄与する成分の特定を目指す。加えて、得られた飲料と食品成分の混在下における機能性変化・成分変化について、俯瞰的な視点から解析し、「飲」と「食」の関連性の解明を試みる。一方、出汁の機能性研究については、共培養系など、よりin vivoに近い実験系を用いた検討を行い、その機能性の解明を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Integration of bioassay and non-target metabolite analysis of tomato reveals that β-carotene and lycopene activate the adiponectin signaling pathway, including AMPK phosphorylation2022
Author(s)
Shinsuke Mohri, Haruya Takahashi, Maiko Sakai, Naoko Waki, Shingo Takahashi, Koichi Aizawa, Hiroyuki Suganuma, Takeshi Ara, Tatsuya Sugawara, Daisuke Shibata, Yasuki Matsumura, Tsuyoshi Goto, Teruo Kawada
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Journal Title
PLOS ONE
Volume: -
Issue: 7
Pages: e0267248-e0267248
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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