Project/Area Number |
21K14928
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 41010:Agricultural and food economics-related
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
毛利 泰大 酪農学園大学, 農食環境学群, 講師 (80880723)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 乾期作 / インドネシア / 灌漑システム / 野菜作 / 東ジャワ州 / 灌漑水 / 灌漑水の経済的価値 / 残差推計法 / 乾季野菜作 |
Outline of Research at the Start |
経済成長に伴い園芸作物への需要が増大するため、開発途上国農村部では野菜作を導入することが、所得向上の機会となる。年間を通して農業生産が可能な熱帯モンスーンでは、雨季に安定的な水稲を栽培し、乾季に野菜作を導入することが合理的である。本研究ではインドネシア、中部ジャワ州を事例地に乾季野菜生産における灌漑の経済的価値を残差推計法によって明らかにする。これにより野菜生産において灌漑の価値がどの程度高収益性に貢献しているかを把握することができる。「園芸作物の導入→農業所得の向上・貧困削減」という農業開発戦略の研究に対して、乾季の灌漑利用の重要性に関する知見を提供することが本研究の大きな目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
インドネシアでは人口増加や経済成長によって食生活の多様化(畜産物・果樹・野菜の消費量の増加)が進行している。この変化はインドネシアの農家にとって所得向上や栄養状態改善への機会となる。3年目の2023年度は2022年度において予備調査を実施した灌漑システムにおいて水利組合全てを対象とした調査を実施した。灌漑システムから受益する村は19ヶ村、水利組合は各村に1組合存在する。それゆえ水利組合の管理境界は村の境界に一致する。また水利組合の管理区域に重複重畳はない。 以下、2023年度の研究実績として調査内容の概要を記述する。 まず調査対象は各水利組合の組合長である。組合員の合計は7945人、1組合当たりでは418名である。組合員の約90%が男性である。調査対象の水利組合の灌漑面積の合計は8721haである。一方、調査対象の灌漑システムの灌漑面積の公称が8500haでありほぼ一致する。各水利組合の灌漑面積にはばらつきがあり、最も小さいものは120ha、最大では1750haである。組合員一人当たりの灌漑面積の平均は1.1haである。調査地域の農作期は3区分あり、第1期作(雨季)、第2期作(雨季・乾季)、第3期作(乾季)である。第1期作では全ての組合で稲作が行われる。第2期作では稲作が主体だが、野菜作や用水を多く必要としないトウモロコシ作が行われ第1期作よりも多様となる。乾季ではトウモロコシ作が主体となるが、用水のアクセスによっては乾季であるにもかかわらず稲作や野菜作は行われている。組合員が支払う水利費は面積当たりに乾燥籾か現金で設定されており組合当たりの平均では84.5kg/haである。地域の単収を6000kg/haとした場合でもその割合は1.4%程度であることがわかる。また水利費は灌漑システムの上流部下流部で有意な違いは見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
調査地において調査村の選定に時間がかかっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は決定した調査村の農家を対象に、農家帳簿・作業日誌の記録を依頼する予定である。 調査村は用水確保が最も難しい最下流部と、上流部とする予定である。
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