ミクロ経済学と熱・統計力学を用いた代謝システムの解析
Project/Area Number |
21K15048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43040:Biophysics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
畠山 哲央 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (50733036)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 代謝 / システム生物学 / ミクロ経済学 / 熱・統計力学 / 最適化 / 消費者行動 / 代謝システム / 熱力学 / 統計力学 |
Outline of Research at the Start |
システム生物学の発展により、代謝システムの振る舞いを予測することは、少なくとも微生物ではさほど難しいことではなくなった。しかし、代謝の理論は未発達で、実験結果の解釈や新規実験の予測は未だ難しい。ミクロ経済学や熱・統計力学で用いられる数理的手法を利用し代謝システムを解析することにより、分野横断的な新規の代謝の理論を構築し、既知の現象に対する新規の理解を与えるとともに、新規の現象を予測する。 特に、 1) 複雑な代謝ネットワークを縮約する新規手法の開発 2) 代謝における”非最適”な振る舞いの理解のための手法構築 3) 代謝戦略の切り替えの相転移描像による理解 の三点を中目標として、研究を進めていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
生命科学や薬学、医学において、環境が変化したり、あるいは薬剤を投与したときの代謝システムの振る舞いを予測することは非常に重要である。従来の代謝のシステム生物学において、そのような代謝状態の変化を調べるためには、まず、微生物やヒトなど、対象となる生き物の代謝の詳細な情報を組み込んだモデルを構築し、その上で数理最適化の手法を利用し、環境変動や薬剤投与の前と後、それぞれの代謝状態を予測し、そしてそれぞれの代謝状態を比較する必要があった。しかし、現代の計測技術を持ってしてもなお完全に全ての反応を組み込んだ代謝モデルを作ることは不可能に近く、モデルを構成したとしてもその予想が外れることは少なくない。また、代謝状態があまり計測されていないような生き物や細胞では、そもそも代謝モデルの作成が困難である。 そこで、そのような代謝システムの理解が不完全であったり、完全に未知であったとしても適用できるような新規の理論をミクロ経済学の手法を利用して構築した。新規理論の結果は以下のようにシンプルである。環境変動や薬剤の応答に対して対象の代謝経路の応答と、炭素減などの栄養状態が変化した時の応答との間に線形関係が存在する。この理論を適用することで、全く未知の生き物や細胞であっても、栄養状態の応答を測定するだけで、その他の刺激に対する代謝応答が予測できる。新規理論においては、対象としている生き物や細胞の代謝システムが、進化において最適化されていることのみを仮定する。ここで重要なのは、どのような目的に向かって最適化しているかは問わず、また知る必要もないということである。この結果は、論文としてまとめ、プレプリントサーバに投稿済みであり(arXiv:2210.14508)、また現在論文の査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に加えて、進化で最適化されたものであれば、任意の代謝システムにおいて成立する新規の関係式を発見した。これは当初の研究計画にないものであり、当初の計画以上に進展していると言えよう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の計画にあったように、代謝戦略の切り替えを、ミクロ経済学の理論や、熱・統計力学相転移の理論を援用して、理解することを目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)