ヒストン修飾による季節的な遺伝子制御の進化プロセス
Project/Area Number |
21K15164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
西尾 治幾 滋賀大学, データサイエンス学系, 助教 (60802593)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | トランスクリプトーム / エピゲノム / 進化 / ヒストン修飾 / 季節適応 |
Outline of Research at the Start |
生物が本来生育する自然環境下での遺伝子機能の解明は、現代の生物学が抱える大きな課題である。近年、植物を用いた自然環境下での季節的な遺伝子制御の研究から、抑制型ヒストン修飾が遺伝子発現変化を記録し、結果として植物が経験した環境の記憶として働くことがわかってきた。このヒストン修飾による遺伝子発現記憶の仕組みは、生物進化の過程で、いつ、どのようにして生じたのであろうか。本研究は、ヒストン修飾による季節的な遺伝子制御の進化プロセスを明らかにすることを目的とする。そのために、進化的系譜を代表する複数植物種の、抑制型および活性型ヒストン修飾の季節変化をゲノムワイドに調べ、遺伝子の制御様式を種間で比較する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らは、シロイヌナズナ属の多年草であるハクサンハタザオにおいて、抑制型ヒストン修飾が遺伝子発現の変化を後追いするように季節変化することで発現変化の記録となり、結果として植物が経験した長期的な環境の記憶として働くことを示唆する結果を得ていた(Nishio et al., 2020 Nat. Plants)。 このヒストン修飾による発現記憶の仕組みは、生物進化の過程で、いつ、どのようにして生じたのであろうか。昨年度より引き続き、進化的系譜を代表する複数植物種(被子植物門のハクサンハタザオ、ヤブツバキ、裸子植物門のアカマツ、ヒカゲノカズラ植物門のクラマゴケ、シダ植物門のコシダ、ゼニコケ植物門のオオジャゴケの6種)について、兵庫県多可郡多可町の思出川沿いに生育する自然個体を対象として、定期的なサンプリングおよび分子実験を継続している。 特にハクサンハタザオについて発現記憶の仕組みを調べるため、RNA-seqにより短期的および長期的な気温変化に応答する遺伝子を全遺伝子レベルで調べた。その結果、ほとんどの遺伝子が短期間(24時間以内)の気温変化に応答し、少数の遺伝子が長期間の気温変化に応答することが分かった。詳細な情報解析を行なったところ、長期的な気温変化に応答する遺伝子には防御応答に関わる遺伝子が多いことが分かった。防御応答遺伝子群において、H3K27me3は季節的に変化することが分かっているので、感染・食害防御は花成と同様に長期エピジェネティック制御の対象であることが分かる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
定期的な野外サンプリングは問題なく継続できており、研究室内での実験も行えている。
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Strategy for Future Research Activity |
Illumina社においてHiSeq2500のサービス終了、およびHiSeqXのフローセルおよびRun試薬の原料枯渇に伴った生産停止が報告されている。それに伴い、これまでHiSeq2500でシーケンスを行ってきたが、NovaSeq6000などの新しい機種に変更する必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)