逃避行動の個体群間変異を維持する生態学的・遺伝学的メカニズムの解明
Project/Area Number |
21K15167
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Yamaguchi University (2022) Setsunan University (2021) |
Principal Investigator |
工藤 愛弓 山口大学, 大学院創成科学研究科, 助教 (10849285)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | シュモクバエ / 捕食回避行動 / 個体群間変異 / 双翅目 |
Outline of Research at the Start |
動物にとっていかに素早く捕食者を認識し,被食を回避するかは生死を左右する重要な問 題である.これまで,捕食回避行動は研究者の興味を引いてきたが,他の形質とのトレードオフ関係やその遺伝基盤を調べた研究は少ない.加えて,捕食回避の成功には生息環境も影響すると考えられる.本研究では,逃避行動と生息環境の違いを調べて,これらの関連性を明らかにすることを目的としている.また,逃避行動とトレードオフ関係にある行動および生活史形質を明らかにしたい.さらに,室内の一定環境下で各個体群の逃避行動に遺伝的な違いがあるかを確認した上で,逃避行動の大きさに対する人為選抜を行い,逃避行動を制御する遺伝子の同定を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
被食を回避するための行動は,その結果が生死に直結するため非常に重要である.これまで,捕食回避行動は研究者の興味を引いてきたが,他の形質とのトレードオフ関係やその遺伝基盤を調べた研究は少ない.加えて,捕食回避の成功には生息環境も影響すると考えられる.本研究では,逃避行動と生息環境の違いを調べて,これらの関連性を明らかにすることを目的としている.また,逃避行動とトレードオフ関係にある行動および生活史形質を明らかにしたい. 本年度はヒメシュモクバエについて,①本種が生息する渓流域の新規開拓,②飛来する岩の好みに関する野外での観察および予備実験,③室内で飼育した個体を用いたFID(Flight Initiation Distance:天敵の接近を許容できる距離の指標)の測定,④絶食や絶水に対する耐性と代謝量の調査などを行った.①について,西表島でヒメシュモクバエが生息する渓流息を新たに1つ見つけることができた.②について,実際の生息地で色紙等を用いて,ヒメシュモクバエが飛来しやすい色があるかどうかを調べた.③について,交尾経験や日齢をコントロールしたヒメシュモクバエを用いて,複数回FIDを測定した.また,数十頭の個体を識別するためにマーキング方法を改良した.④について,交尾経験や日齢をコントロールしたヒメシュモクバエを用いて,絶水および絶食耐性の性差や個体群間差を調べるとともに,個体ごとに代謝量を調べるための装置を作製し,測定した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
室内で複数の個体を識別して,繰り返しFIDを測定する実験系を立ち上げることができた.一方で,野外で発生するヒメシュモクバエの個体数は時期による変動が非常に大きく,同じ島内であっても連動しないことから,野外での行動調査にはやや遅れが生じている.そのため,(3)やや遅れている。の区分とした.
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Strategy for Future Research Activity |
各個体群由来の個体について,FIDおよび交尾行動,寿命及び代謝の測定を進める.また,天敵を用いた選抜や逃避の素早さによる選抜を行う予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)