Project/Area Number |
21K15273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47040:Pharmacology-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
遠藤 京子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70882653)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | カリウムチャネル / 肺線維症 / マクロファージ / イオンチャネル |
Outline of Research at the Start |
慢性炎症疾患である肺線維症は、組織損傷がきっかけで引き起こされる炎症性創傷治癒反応が過剰に継続することで進行する。そのため、肺線維症の改善には炎症を制御するメカニズムを解明することが重要となる。本研究では、イオンチャネル発現およびサイトカイン産生機構を解明することで、イオンチャネルおよびその下流シグナル分子を標的とした肺線維症に対する新規治療戦略の提唱を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
慢性炎症疾患である肺線維症は、組織損傷がきっかけで引き起こされる炎症性創傷治癒反応が過剰に継続することで進行するため、肺線維症の改善には炎症を制御するメカニズムを解明することが重要となる。本研究の目的は、肺線維症における炎症反応について、イオンチャネルを介したサイトカイン産生抑制に着目し、炎症および線維化の進行・抑制に重要な細胞内シグナルを解明することである。2022年度は、研究項目①「肺線維症モデルマウスにおけるイオンチャネル発現・活性変動の解析」、研究項目②「イオンチャネルを介した線維化促進サイトカイン発現調節機構の解明」、研究項目③「肺線維症モデルマウスにおけるイオンチャネル阻害の有用性の解明」について研究を行った。 研究項目①に関して、線維化期および慢性期におけるイオンチャネルの発現解析を行った。線維化期において、前年度に明らかにした炎症期と同様の結果が得られたが、慢性期におoけるモデルの作製についてはさらに検討が必要である。 研究項目②に関して、前年度に検討することができなかった線維化促進サイトカインのうち、インターフェロン(IFN)-γおよびインターロイキン(IL)-17Aについて研究を行ったが、ブレオマイシン気管内投与により誘発した肺線維症モデルマウスの肺胞洗浄液(BALF)中において、これらのサイトカインの産生増加は認められなかった。 研究項目③に関して、肺線維症モデルマウスにKCa3.1阻害剤の皮下投与を実施したが、期待される結果は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は、研究項目①「肺線維症モデルマウスにおけるイオンチャネル発現・活性変動の解析」、研究項目②「イオンチャネルを介した線維化促進サイトカイン発現調節機構の解明」、研究項目③「肺線維症モデルマウスにおけるイオンチャネル阻害の有用性の解明」について行った。 研究項目①について、線維化期であるブレオマイシン投与3週間後時点での解析は行うことができたが、慢性期であるブレオマイシン投与14週間後時点での病態が予想と異なり、モデルの再検討が必要であった。 研究項目②について、前年度に解析できなかったサイトカインに関して検討を行い、おおむね順調に進行している。 研究項目③について、モデルマウスに対してKCa3.1阻害剤の投与を行ったが、投与経路が不適切と判断し、再検討が必要である。 以上のことから、条件の再検討が必要な項目が多く、結果が得られていないため、「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究項目③「肺線維症モデルマウスにおけるイオンチャネル阻害の有用性の解明」に関して、KCa3.1阻害剤の腹腔内投与および気管内投与を行い、全身投与、局所投与による阻害剤の効果を検討する。 研究項目④「肺線維症の進行におけるマクロファージの寄与」に関して、線維化の進行において重要な役割を果たすと予想されるM1マクロファージの起源や分化、遊走について、イオンチャネルの関与も含めて検討する。
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