Project/Area Number |
21K15295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Meijo University (2022-2023) Nagoya University (2021) |
Principal Investigator |
稲垣 孝行 名城大学, 薬学部, 准教授 (90835406)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | クラリスロマイシン / Mycobacterium avium / 薬剤耐性遺伝子 / 23SrRNA / ARMS法 / LAMP法 / 肺MAC症 / 非結核性抗酸菌 / 迅速検出法 |
Outline of Research at the Start |
非結核性抗酸菌が引き起こす肺MAC症は、有効な抗菌薬がなく、呼吸不全に至り死亡する症例もある感染症です。クラリスロマイシン(CAM)は、多剤併用療法における治療の中心として推奨されており、薬剤感受性試験の結果を考慮すべき治療薬です。研究代表者はこれまでにCAMの薬剤感受性試験と薬剤耐性遺伝子の変異との相関性を明らかにしています。また、等温増幅法のARMS-LAMP法を用いて、培養後にDNA抽出した検体で薬剤感受性試験よりも早期に耐性化を検出する方法を開発しています。本研究では、喀痰から直接DNAを抽出し、検体提出から数時間で薬剤耐性の有無を判定するARMS-LAMP法の開発を目的としています。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、遺伝子変異検出法であるARMS法及び等温遺伝子増幅法であるLAMP法を応用し、クラリスロマイシン耐性の有無を喀痰から直接DNAを抽出し、喀痰検体提出から数時間で特殊な機器が必要なく薬剤耐性の有無を判定するARMS-LAMP法を開発することを目的としている。 令和5(2023)年度の研究実施計画は、肺MAC症患者由来喀痰検体の収集ならびに、各解析方法の確立することである。 以下の研究成果が得られた。 名古屋大学医学部附属病院医療技術部・臨床検査部門・微生物検査室において臨床検査で不要となった残余検体の登録を開始した。2021年12月から2023年5月末現在にて55検体を登録した。検体材料は、喀痰39検体、気管支洗浄液11検体、その他5検体であった。塗抹検査については、蛍光法を用いて染色した。塗抹陽性検体15検体、塗抹陰性検体40検体であった。MGITによる培養検査結果について、培養陽性になるまでの判定日数は平均して11.4±4.6日であった。培養後PCRにて、Mycobacterium aviumと判定された検体は39検体、Mycobacterium intracellulareと判定された検体は16検体であった。培養後ブロスミックSGMを用いたクラリスロマイシンの薬剤感受性試験の結果、全ての検体で感受性を示した。このうち、最小発育阻止濃度0.5μg/mLを示す株が最も多く23検体であった。 菌株培養後の36検体について、DNA抽出を実施し、23SrRNAにおけるDNAシーケンス解析を試みた結果、全ての検体で野生株と判定された。 喀痰から直接DNAを抽出した55検体のうち、16検体を用いて2種類の鎖置換型DNA合成酵素 (Gsp、Bst)を用いてLAMP法による菌株の同定を試みたが、両酵素ともに同定することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5(2023)年度の研究目的は、肺MAC症患者由来喀痰検体の収集ならびに、各解析方法の確立することである。令和5(2023)年度の研究実施計画に基づいて実施した研究の進捗状況から、当該年度における達成度については、現在検討中の項目もあるため、やや遅れていると考える。 1.登録した肺MAC症患者由来喀痰検体55検体の各検査について 2021年12月から2023年5月末現在にて55検体を登録した。検体材料は、喀痰39検体、気管支洗浄液11検体、その他5検体であった。塗抹検査については、蛍光法を用いて染色した。塗抹陽性検体15検体、塗抹陰性検体40検体であった。MGITによる培養検査結果について、培養陽性になるまでの判定日数は平均して11.4±4.6日であった。培養後PCRにて、Mycobacterium aviumと判定された検体は39検体、Mycobacterium intracellulareと判定された検体は16検体であった。培養後ブロスミックSGMを用いたクラリスロマイシンの薬剤感受性試験の結果、全ての検体で感受性を示した。このうち、最小発育阻止濃度0.5μg/mLを示す株が最も多く23検体であった。 菌株培養後の36検体について、DNA抽出を実施し、23SrRNAにおけるDNAシーケンス解析を試みた結果、全ての検体で野生株と判定された。 2.各解析方法の確立について 喀痰から直接DNAを抽出した55検体のうち、16検体を用いて2種類の鎖置換型DNA合成酵素 (Gsp、Bst)を用いてLAMP法による菌株の同定を試みたが、両酵素ともに同定することができなかった。現在、LAMP反応に使用する1回あたりのDNA量、各プライマー濃度、反応温度、反応時間、リアルタイム濁度計や電気泳動による検出方法の違い、などについて比較検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策について、引き続き、肺MAC症患者由来喀痰検体の収集ならびに、各解析方法の確立することを追求する。そのため、令和6(2024)年度の研究期間中に下記の事項についての解析を行う。 1.喀痰検体については、名古屋大学医学部附属病院において肺MAC症と確定診断された患者からの喀痰検体、もしくは既に肺MAC症と確定診断されている患者からの喀痰検体、年間合計30検体程度を引き続き予定している。採痰は、患者 1 人につき 1 回とする。喀痰検体は、臨床検査で不要となった喀痰溶解酵素 (スプタザイム) で溶解および均一化した検体をN-アセチル-L-システイン・水酸化ナトリウム ( NALC-NaOH ) 法により前処理を行った後の残余検体を分与されたものについて各解析を実施する。 2.前年度未実施となった培養後に抽出したDNAを用いて、クラリスロマイシンの薬剤耐性に関与する遺伝子領域(23SrRNA)におけるDNAシーケンス解析を実施する。 3.喀痰から直接DNAを抽出した菌株のLAMP法を用いた同定方法の確立をする。また、喀痰から直接DNAを抽出した菌株におけるARMS-LAMP法を用いたクラリスロマイシン耐性化の判定を実施する。併せて、喀痰から直接DNAを抽出した菌株におけるARMS-PCR法を用いたクラリスロマイシン耐性化の判定を検討する。
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