Tissue clearing法を用いた消化器癌の新たな転移経路の提唱とその病態
Project/Area Number |
21K15396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
吉澤 忠司 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (70761071)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 胆管癌 / 浸潤性膵管癌 / 神経周囲浸潤 / 組織透明化 / 三次元画像解析 / Tissue clearing / 転移 / 膵臓癌 / Tissue clearing法 / 消化器癌 / 転移経路 |
Outline of Research at the Start |
癌のステージングは、腫瘍の深達度・大きさ、リンパ節転移、そして遠隔転移の組み合わせで決定される。現在の病理学的概念では、癌細胞は、リンパ管を経て、リンパ節転移を起こし、その転移経路とは別に静脈を介した転移経路があると信じられている。本研究では、リンパ管を介したリンパ節転移とは別に、静脈を介したリンパ節転移の可能性に着目し、Tissue Clearing 技術を用いた、三次元形態解析を通じて新たな転移経路である「血行性リンパ節転移」の概念の確立を目指す。さらに、種々のヒト消化器癌リンパ節転移巣を解析し、臓器特異的な転移経路を明らかにすることで、転移経路を考慮した癌治療への応用を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き、高悪性度消化器癌の代表である胆管癌・浸潤性膵管癌外科切除標本を用い、組織透明化による、癌組織における神経新生、癌細胞の神経周囲浸潤の3次元画像解析を行った。 胆管癌組織では、組織透明化法を用いた3次元画像解析により、癌細胞が神経周囲腔を連続性に広範囲に伸展する像を明らかにした。また、通常の病理診断(2次元)では捉える事が困難である、胆管壁表層における神経新生像とともに、胆管壁表層から癌細胞が神経周囲浸潤を起こし、胆管壁深層の太い神経に伸展する像も確認することが出来た。今回、3次元画像解析により明らかになった癌の神経周囲浸潤像は新たな癌の局所再発因子、遠隔転移経路となり得る可能性を示唆するものである。本結果は論文としてまとめ、論文投稿中である。さらに、神経新生と神経新生因子との関連を調べるために、免疫染色(NGF: Nerve growth factor)を用い、神経新生(癌領域の神経の体積、表面積)と染色強度を比較検討すると、有意な正の相関があることが確認された。 浸潤性膵臓癌組織では、通常の病理組織標本(2次元)では、血管の太さ、分岐等の詳細な検討は困難であったが、3次元の血管形態の解析を行うことにより、腫瘍組織では、血管分岐数の減少が観察され、逆に血管径が増加していることが明らかになった。膵癌組織では間質の線維化が顕著であることから、腫瘍領域における、線維化が、血管形態に影響を及ぼすことが示唆された。このような血管形態の変化は、抗癌剤の耐性にも影響を及ぼしている可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高悪性度癌の代表である、胆道・膵臓癌の予後因子である癌細胞の神経周囲浸潤の三次元画像解析を行うことにより、実際の人体組織中で生じている神経新生、癌細胞の神経周囲腔での癌細胞の進展像を明らかにすることができた。 当初は、リンパ節転移巣を用いた転移経路を組織透明化を用いた三次元画像解析で行う予定であったが、病理診断に必須であるリンパ節の生検体を入手することが困難であり、本年度は、ホルマリン固定標本を用いた組織透明化を用いた解析を行った。しかし、ホルマリン固定後の標本では組織透明化による詳細な三次元画像解析が困難であり、現在組織透明化方法の改良を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、三次元画像解析で得られた癌と神経との関連に関わる因子に関して、空間・領域特異的トランスクリプトーム解析を用い、神経周囲浸潤する癌細胞に特異的に発現する遺伝子解析を行う予定である。 リンパ節転移巣に関しては、組織透明化方法の改良を進めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Testicular teratomagenesis from primordial germ cells with overexpression of germinal center-associated nuclear protein2023
Author(s)
Yasuhiro Sakai, Kazuya Yoshinaga, Ayaka Yoshida, Andri Rezano, Kazuya Shiogama, Yoshiaki Kawashima, Tadashi Yoshizawa, Akihiko Yoshizawa, Shingo Hatakeyama, Chikara Ohyama, Hiroyasu Ito, Masato Abe, Hiroshi Kijima, Yoshiro Otsuki, Akihiko Ito, Toyonori Tsuzuki, Motohiro Takeya, Nobuo Sakaguchi & Kazuhiko Kuwahara
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 114
Issue: 4
Pages: 1729-1739
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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