Project/Area Number |
21K15651
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
土井 俊文 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60800985)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 好中球細胞外トラップ / NK細胞 / 腫瘍免疫学 |
Outline of Research at the Start |
近年、NETsが腫瘍の進展や転移に重要な役割を果たしている事が報告されている。これまで腫瘍免疫における好中球とNK細胞の相互作用に着目した研究は少なく、特にNETsとNK細胞の関係はほとんど解明されていない。 本研究では、NK細胞の抗腫瘍効果に対し、NETsがどのような影響を与えるか解明することを目的とし、①in vitroでNETsによるNK細胞機能への影響を検討し、②クロロキンなどのNETs阻害剤によるNK細胞機能増強作用をin vitroで解析し、③マウス担癌モデルにおけるNETs阻害剤の抗腫瘍効果を主にNK細胞機能増強の観点から検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
健常人ボランティアから採取した末梢血好中球(peripheral blood neutrophil: PBN)にPMA(phorbol myristate acetate)刺激を行い、好中球細胞外トラップ(neutrophil extracellular traps: NETs)の生成を行い、後の実験に使用した。 NK細胞機能の評価については、NK細胞株KHYG1や、末梢血単核球(Peripheral Blood Mononuclear Cells: PBMC)を用い、パーフォリン・グランザイム・DNAM1・TIGITなどの活性化マーカー測定や、標的細胞としてK562細胞株を使用し細胞傷害活性の確認を行った。これらの細胞障害活性を測定する実験系に、上記で作成したNETsを追加し細胞障害活性に及ぼす影響を検討した。また、NETs機能阻害を目的としてDNAseⅠ、PAD4阻害剤、好中球エラスターゼ阻害剤の負荷によりNETsの細胞障害活性への影響がキャンセルされることを確認した。 食道がんなどの消化器がん患者での臨床検体を用いて、NETsの定量化を行うため検体の収集を行った。また、臨床背景などのデータ取得についても同時に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度よりCOVID-19の影響による遅れがあったことに加え、細胞傷害活性を測定する実験系での再現性を得ることが難しく、条件設定に時間を要した。好中球細胞外トラップ(NETs)を他の実験系に使用する際に、十分量のNETsを確保することに難渋した。 また、研究者が一時的に休職が必要となったため、研究全体に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroでのNK細胞機能へのNETsの影響に関する実験、およびDNAseⅠ・クロロキンによる阻害実験を継続する。 また、in vivoにおいては、BALB/c nude mouseにMKN45とヒトPBNを腹腔内投与し、腹膜播種モデルを作成する。本モデルはNETs依存であることが知られている。さらに分離したヒトNK細胞を投与し、抗腫瘍効果を検討することでNK細胞機能へのNETsの影響を検討する。また、DNAseⅠやクロロキン投与を行い、NETsを阻害することでの治療効果への影響を検討する。 また、食道がん患者の臨床検体を使用して、NETsの定量化を行い、臨床病期や患者背景との相関を検討する。
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