脳血管から回収した血栓を用いてがん関連脳梗塞の病態を解明する
Project/Area Number |
21K15696
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北野 貴也 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (70772193)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 血栓 / 塞栓 / NETosis / 脳卒中 / 脳梗塞 / 凝固 / 線溶 / 脳血管障害 / がん / 悪性腫瘍 / 血管内治療 |
Outline of Research at the Start |
進行がんに伴って生じる凝固異常ががん関連脳梗塞の発生に寄与していると考えられているが、その詳細な機序は依然として不明である。我々は、がん関連脳梗塞の血栓を、他の原因による脳梗塞の血栓と比較し、含まれる組織因子やNETosisの程度、血栓の三次元構造を解析することでがん関連脳梗塞の病態解明を目指す。さらに、がん関連脳梗塞患者の血液と流路を用いてがん関連脳梗塞の血栓モデル作成し、より有効な線溶療法の探索を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
経カテーテル的再開通療法は超急性期脳梗塞に対する最も有効な治療法である。しかし一部では、再開通を迅速に得ることが出来ず、良好な転帰を得られない場合がある。申請者らは、人工心臓装着中に生じた脳塞栓症は治療に抵抗性であることに着目し、人工心臓に関連した血栓と一般的な心房細動などで形成された血栓を比較したところ、血栓性状が異なることを発見した(北野ら. J Neurol Sci. 2020)。次に申請者は、このような一部の血栓が治療抵抗性を示す原因を明らかにする必要があると考えた。そこで、血栓中の白血球数やその分画が経時的にダイナミックに変化することに着想を得て、血栓に経時的に生じる免疫学的な修飾が治療に影響を与えているのではないかと仮説を立てた。申請者は脳塞栓症患者から回収した血栓を病理学的に検討し、古い血栓が脳塞栓症の原因となっていた患者では新鮮な血栓の患者に比して再開通が得られにくいことを明らかにした。古い成熟した血栓は、赤血球成分が少なく、CD163陽性細胞が多く、neutrophil extracellular trapsが増加していた(北野ら. Thromb Haemost. 2021)。これらの結果より、脳塞栓症の原因は血栓が形成されることだけではなく、形成された血栓が適切な線溶を受けずに経時的に成熟し物理的生化学的に強固となることも影響していると考えられた。本研究の成果は、血栓の成熟阻害が脳塞栓症の予防の新たな標的となり得る可能性を示唆するものであった。悪性腫瘍関連の脳梗塞で認められる血栓は一般的な血栓とは性状がことなることが知られており、今後は本成果を悪性腫瘍関連血栓症に応用する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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