Project/Area Number |
21K15853
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
西沢 蓉子 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00897150)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | AIM / 造影剤腎症 / 急性腎障害 / 冠動脈造影 / バイオマーカー |
Outline of Research at the Start |
急性腎障害の多くは慢性的な腎機能低下につながり、さまざまな合併症を引き起こす。ヨード系造影剤は急性腎障害を起こすが、有効な治療法はなく、軽症である早期のうちに発見することが重要である。血中に存在するタンパク質であるApoptosis inhibitor of macrophage (AIM)は、急性腎障害が起こると早期に尿中に移動し、腎障害を治癒へ促す効果があり、これまで治療法のなかった急性腎障害の治療薬として期待されている。本研究では、心臓カテーテル検査を行う前後でのAIMの変化を追跡し、AIMがヨード系造影剤による急性腎障害の早期発見かつ予防や治療につながるかどうかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
急性腎障害(acute kidney injury, AKI)は高率に慢性腎臓病に移行し、生命予後不良かつ医療財政を圧迫する病態である。現時点でAKIに有効な治療法は確立されておらず、早期に発見し対応することが重要である。造影剤腎症は入院中に発症するAKIの主因のひとつであり、AKIの治癒においてapoptosis inhibitor of macrophage(AIM)が重要な役割を果たすことが明らかになっている。しかし造影剤腎症におけるAIMの動態は不明である。 本研究では、造影剤腎症発症のリスクの高い高齢で腎機能障害を合併した患者に対し、冠動脈造影検査を行う前後でのAIMを測定し、その動態を明らかにすることとした。血清クレアチニンを指標とした古典的な造影剤腎症の診断に加え、早期診断に有用とされている他のバイオマーカーも同時に測定を行い、造影剤腎症の早期診断のバイオマーカーとしてAIMが有用であるかを判断する目的で本研究を開始した。 昨年度は、前年度に引き続き東京女子医科大学附属足立医療センター内科・心臓血管診療部に入院のうえ、臨床上の必要性により冠動脈または下肢動脈血管造影検査を行った推定糸球体濾過量45 mL/min未満の造影剤腎症発症のハイリスク群の患者を対象に、同意を得て検体採取を行い、血中および尿中AIMの測定を行った。今年度は血中および尿中KIM-1の測定を行うとともに、結果の解析を行った。次年度は得られた結果をもとに、学会発表および論文化を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は2021年度から2年間の研究計画であったが、新型コロナウイルスの流行に伴う入院・病床制限、さらに2022年1月1日の病院移転事業により一時的に入院および造影剤検査の受け入れを停止したため、研究を一時中断せざるを得なかった。検体の収集が遅れ目標症例数に達するのに予想よりも時間を要したため、計2年間の研究期間延長を申請し、4ヶ年計画に上方修正した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、これまでに凍結保存した検体を用いて、市販されてるキットを購入しenzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)法でKIM-1の測定を行い、患者の診療情報および既存試料からの情報と照らし合わせ、造影剤使用前後での各マーカーの動態を評価した。次年度は、本研究の成果を国内外の学会および論文として投稿し公表する予定である。
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