Project/Area Number |
21K15868
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤吉 順子 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (20467921)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 新生児 / 極低出生体重児 / 鉄代謝 / 未熟児貧血 / 低出生体重児 / 赤血球 / エリスロフェロン / ヘプシジン |
Outline of Research at the Start |
早産児は造血因子エリスロポエチンの産生不応と貯蔵鉄不足ゆえに、貧血が急激に進行し、鉄欠乏に陥る。同時に救命のために輸血が不可避であり、鉄過剰にも陥る。双方向の鉄不均衡ともに壊死性腸炎、気管支肺異形成、未熟児網膜症といった早産児の合併症を発症する要因の一部とされている。既報および申請者らのこれまでの研究から早産児の造血―鉄制御機構は未熟であることが示唆された。本研究の目的は早産児の鉄制御機構が未熟であるという仮説を検証することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
生体鉄代謝は腸管からの吸収と網内系からの遊離を調節するhepcidinと赤血球増産時にhepcidinを抑制するerythroferrone(ERFE)により統御される。早産児は造血因子erythropoietin(EPO)の産生不応と貯蔵鉄不足ゆえに貧血が急激に進行し、鉄欠乏に陥る。同時に救命のために輸血が不可避であり鉄過剰にも陥る。双方向の鉄不均衡ともに壊死性腸炎、気管支肺異形成、未熟児網膜症など合併症の要因とされている。新生児の鉄制御機構に関する研究はhepcidinを中心としたものが多いが症例数が少なく一定の見解が得られていない。またERFEに関する報告も限定的である。私たちは当院新生児集中治療室(NICU)に入院した早産児の臍帯血を用いて予備調査を行った。この調査では網状赤血球数と血清ERFE値に正の相関は得られず、既知の報告とは逆であった。この結果から新生児、とりわけ 早産児では赤血球増産時にERFEが反応できず鉄利用が促進されず、造血―鉄制御機構が不成立であることが疑われた。そこで小児骨髄由来赤芽球(bone marrow derived nucleated red blood cell: BMNRBC)、正期産臍帯血由来赤芽球(full term-cord blood derived nucleated red blood cell: fBMNRBC)、および早産臍帯血由来赤芽球(preterm-cord blood derived nucleated red blood cell: pBMNRBC)における造血時のERFEの産生能を比較検討した。pBMNRBCはfBMNRBCと比較し、mRNAレベルではERFEが低値である傾向があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臍帯血から赤芽球を単離し、エリスロポエチンの刺激に対するエリスロフェロンの反応を正期産児と早産児で比較したが、一部単離した赤芽球のpurityが低い場合があり、解析が正確ではない可能性があった。
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Strategy for Future Research Activity |
赤芽球のpurityが低いときの単離方法を見直し、単離赤芽球のpurityを高めることで実験精度の向上に努めることとした。
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