Project/Area Number |
21K15884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
釼持 孝博 横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (20784713)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 動脈管 / 酸素 / bFGF / 活性酸素 |
Outline of Research at the Start |
これまで出生後の酸素分圧上昇が動脈管収縮を促進することは知られていたが動脈管の器質的閉鎖への関与は知られていなかった。先行研究で申請者は出生後の酸素分圧上昇がbasic Fibroblast Growth Factor (bFGF)の分泌を増加させ、動脈管平滑筋細胞の血管内腔への遊走を促進することで内膜肥厚を形成し、動脈管の器質的閉鎖を促す可能性を見出した。本研究では、酸素分圧上昇がbFGFを介して動脈管の内膜肥厚を形成させる機序を解明し臨床研究で血中酸素分圧と動脈管開存症、肺循環障害との関連を検討することで動脈管閉鎖と肺循環の両方に適切な血中酸素分圧の指標を提案することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで出生後の酸素分圧の上昇が動脈管の収縮を促進することは良く知られていたが、動脈管の内膜肥厚による器質的閉鎖への関与は知られていなかった。先行研究において申請者は、出生後の酸素分圧の上昇が塩基性線維芽細胞増殖因子(basic Fibroblast Growth Factor; bFGF)の分泌を増加させ、動脈管平滑筋細胞の血管内腔への遊走を促進することで内膜肥厚を形成し、動脈管の器質的閉鎖を促す可能性を見出した。この結果は、新生児医療で主流となっている肺循環障害予防のために酸素投与を制限する管理は、動脈管の器質的閉鎖を阻害する可能性を示している。そこで本研究では、酸素分圧が動脈管の器質的閉鎖に及ぼす作用の分子機序を明らかにすることを目的とした。出生前後での動脈管における遺伝子発現の変化を網羅的に探索するために、動脈管組織を用いてRNAseqを行ったところ、出生後に動脈管で組織特異的に発現が増加する遺伝子があることを見出した。これらの中で特にシクロオキシゲナーゼ-2が動脈管特異的に出生後に増加することをPCRで確認した。そこで、胎齢21(正期産相当)のラット胎仔から初代培養を行って得た動脈管平滑筋細胞・大動脈平滑筋細胞を用いて、各々の細胞における活性酸素に対するシクロオキシゲナーゼ-2の発現量を検討した。動脈管平滑筋細胞では大動脈平滑筋細胞に比べて著明にシクロオキシゲナーゼ-2の発現が亢進した。これらより、出生後も動脈管平滑筋内でプロスタノイドが産生されることが、出生後の動脈管リモデリングに貢献している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
bFGFに加えてシクロオキシゲナーゼ-2が出生後の動脈管のリモデリングに関与する可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
bFGFとシクロオキシゲナーゼ-2の役割について論文を作成する。
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