稀少疾患である十二指腸癌の網羅的遺伝子解析を含めた病態解明
Project/Area Number |
21K15934
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中山 敦史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (10748635)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 十二指腸癌 / 十二指腸腺腫 / 粘液形質 / 内視鏡診断 / 遺伝子解析 |
Outline of Research at the Start |
十二指腸腫瘍は全消化管腫瘍の約0.4%と非常に稀であり、十二指腸癌はその中の更にごく一部で稀少疾患とされてきたが近年は増加傾向にある。十二指腸癌はその稀少さゆえに病態がまだ明らかになっていない。 十二指腸癌は免疫組織化学的に胃粘膜の形質 (MUC5AC, MUC6) を発現する胃型腫瘍と腸粘膜の形質 (MUC2, CD10, CDX-2) を発現する腸型腫瘍に分類でき、胃型では腸型に比べてリンパ節転移が有意に多く、生命予後も不良であることが報告されている。そこで十二指腸癌は胃型、腸型でそれぞれ異なる機序で発生し、遺伝子変異のプロファイルも異なるのではないかとの仮説を立て、本研究を立案した。
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Outline of Annual Research Achievements |
十二指腸上皮性腫瘍(DET)と病理診断された402例を対象に病理学的な解析を行った。十二指腸癌を高異型度腺腫以上の病変(Vienna分類category 4.1以上:VCL C4/5)と定義し、低異型度十二指腸腺腫(VCL C3)と比較した。VCL C4/5は117例、VCL C3は285例であった。免疫染色で粘液形質を評価したところ、胃型形質は53例で腸型形質は349例であった。これらのうち、VCL C4/5ではVCL C3と比較して胃型形質が有意に多かった(58.5% vs 24.6%、P<0.0001)。続いて内視鏡所見と組織学的悪性度の関連について検討した結果、病変径(P<0.0001)、病変部位が十二指腸口側(35.2% vs 23%、P=0.0084)、表面構造closed-loop structure(39.7% vs 23.1%、P=0.0006)、表面微細構造の不整(IMSP)(53.1% vs 27%、P=0.0037)、微小血管構築像の不整(IMVP)(54.7% vs 25.2%、P<0.0001)が有意にVCL C4/5で多かった。また、内視鏡所見と粘液形質との関連については病変径(P=0.0362)、病変部位が十二指腸口側(20.8% vs 5.5%、P<0.0001)、表面構造closed-loop structure(30.1% vs 3.5%、P<0.0001)、white opaque substance(WOS)なし(49.1% vs 11.2%、P<0.0001)、IMSP(24.5% vs 5.4%、P < 0.0001)、IMVP(24.5% vs 11.5%、P = 0.0150)が胃型形質に有意に多かった。以上より、胃型形質のDETはより悪性度が高く、また内視鏡所見により組織学的悪性度や粘液形質を類推できる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例数が多く、病理学的な解析について予想外に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
病理学的な評価を依頼している滋賀医科大学病理学と引き続き連携を取りながら病理学的な評価について最終確認を行い、論文作成を行う。また、本学ゲノム医療ユニットとも引き続き連携を取りつつ遺伝子解析についても進めていく必要がある。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)