Project/Area Number |
21K15979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
神田 真聡 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40796348)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | マイクロプロテイン / 大腸癌 / 消化器腫瘍 |
Outline of Research at the Start |
本研究ではMKMP78が大腸癌においてどのような分子機構をもち、in vitroとin vivoでどのような表現型に影響を与えるか明らかにすることを目的とする。さらに臨床検体を用いた検討により、MKMP78の発現量と患者予後などへの影響について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では我々が独自に発見したマイクロプロテインの一つであるMKMP78の大腸癌における分子機構とMKMP78の発現変化が腫瘍細胞の表現系にどのような影響を与えるかを解析すること、更に臨床検体に於けるMKMP78の発現量を解析し患者予後などへの影響について検討することを目的としている。 まず大腸癌細胞株(HT29、Caco-2、HCT-15、COLO205、SW1116、DLD-1、SW48、WiDr、Lovo、BM314、HCT119)に於けるMKPM78の発現をRT-qPCRを施行した。RT-qPCRではSW48、BM314で他の細胞株に比べてMKMP78 mRNAの発現量が高かった。しかしながら、これらの細胞株においてウェスタンブロッティング法による蛋白発現解析を行ったところ、超高感度検出系を用いてもMKMP78の発現を検出することができなかった。RT-qPCRの結果からこれまでMKMP78を検出していた腎組織と比較するとmRNA量が10-100分の1程度であることから、ウエスタンブロッティング法の感度で十分な発現を検出できていない可能性がある。そこでMKMP78の機能解析は主に強制発現系を主体とした解析を行うこととした。現在各種強制発現株の作成中である。また共役分子のスクリーニングに関しても免疫沈降のプロトコールの最適化を行うも抗体自体の問題もあり、MKMP78の免疫沈降がうまく成功しないことから、共役分子のスクリーニングはprotein interaction screen on peptide matrices(PRISMA)と呼ばれる合成ペプチドフラグメントを用いた方法(Dittmar G, et al. iScience 2019)に変更することとした。この方法により、MKMP78はRNA結合蛋白と多く結合する可能性が示唆され、現在どの共役分子と実際に結合するのかを免疫沈降を用いて確認している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要に記載した通り、大腸癌細胞株におけるMKMP78の発現解析スクリーニングが想定したとおりにうまくいかず、その確認作業に想定よりも遥かに長い時間を要した。結果として、免疫沈降実験に関しても施行が難しくなったため、研究方法の一部変更を余儀なくされた。これらの作業の遅延には一部新型コロナウイルス感染症により思うように研究物品が入手できないなどの影響もあり、全体として研究は予定どおりには進捗しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
大腸癌細胞株の培養実験系ではMKMP78の発現が確認できないという問題点はあるが、ヒト検体ではMKMP78の発現が確認できることから、引き続き大腸癌においてMKMP78が何らかの影響を与えていると考えて研究を進めていく。そのために主には強制発現系を利用して、その機能・表現型への影響を探索していく予定である。
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