Project/Area Number |
21K16013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神谷 究 北海道大学, 大学病院, 助教 (60797108)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
|
Keywords | 心不全 / 心臓リハビリテーション / 非侵襲的陽圧換気 / 運動療法 |
Outline of Research at the Start |
運動時の血行動態悪化や症状増悪を呈する心不全患者に対して、運動療法にNPPVを併用することにより症状緩和、予後改善に寄与できることが期待されるが、科学的根拠は十分に明らかとはなっていない。本研究は,急性心不全もしくは慢性心不全急性増悪で入院となった患者を対象に、1)NPPV併用した運動の有効性と安全性に関しての検討と至適な換気設定の検討を行う、2)運動負荷心臓カテーテル検査と心エコー検査による評価を行い、NPPVが運動時の血行動態に与える影響の検討と効果が期待される患者の同定を行うことを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
急性心不全患者において、入院早期からの運動療法を含む心臓リハビリテーション導入が重要とされている。しかし、実際の臨床の場では、運動による症状の増悪を来し心臓リハビリテーションが十分に進まない症例を経験する。その運動耐用能の低下の一因として、運動に伴う前負荷(循環血液量)と後負荷(末梢血管抵抗)の増大による僧帽弁逆流の増大や心内圧(左室拡張末期圧、左房圧)の上昇が関与していると考えられている。安静時に肺うっ血を呈する急性心不全患者における非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)の有効性が報告されているが、運動時における安全性・有効性については検討されていない。本研究は,急性心不全もしくは慢性心不全急性増悪で入院となった患者を対象に、1)NPPV併用した運動の有効性と安全性に関しての検討、2)NPPVが運動時の血行動態に与える影響の検討、3)NPPVを併用した早期心臓リハビリテーションの予後への効果を明らかとすることを目的とした。本年度までに、1)安全性の検討、2)血行動態に与える影響を明らかとする予定であったが、新型コロナウイルス感染の再流行・新型株の出現のためNPPVを用いた本研究が予定通りに進めることは困難であった。まずは、非NPPV併用下の運動負荷検査を施行し、運動プロトコルの検討を行った。高齢心不全患者においては、臥位エルゴメーターを用いた運動負荷実施が困難な症例も多くみられた。臥位エルゴメーターによる負荷に代わり、前負荷増大を目的とした下肢挙上法、後負荷を目的としたハンドグリップ法による負荷プロトコルを設定した。令和5年度は、心不全患者に対し非NPPV併用、NPPV併用の自転車エルゴメーター運動負荷検査を行い、その忍容性、安全性の確認を施行と臥位エルゴメーターもしくは下肢挙上・ハンドグリップ負荷による運動負荷時の血行動態評価を心臓カテーテル検査、心臓エコー検査にて施行する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和4年度の予定としては、心不全患者に対し、①自転車エルゴメーターを用いた、非NPPV併用、NPPV併用の運動負荷検査を行い、その忍容性、安全性を確認すること、②臥位エルゴメーターによる運動負荷を行い心臓カテーテル検査、心臓エコー検査にて血行動態評価を施行することであった。しかし、新型コロナウイルス感染の再流行・新型株の出現のため、陽圧換気を使用した検査の実施に制限があり、研究症例登録がすすまなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、「5類」に移行する予定となっている。感染法上の取り扱いが変更され、制限の緩和が予定されている。PCR検査、胸部CT検査にて新型コロナウイルス感染を否定、感染拡大に十分注意した上で、心不全患者の研究登録をすすめる。NPPV併用した運動負荷カテーテル検査、心エコー検査にて詳細な血行動態変化の観察を行い、効果的と考えられる換気設定、患者の同定を行う。換気設定、患者の同定が可能となれば、心不全入院早期より陽圧換気下運動療法を実施することで、その臨床的有効性について検討する。
|