Project/Area Number |
21K16021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
下島 正也 金沢大学, 附属病院, 助教 (00613754)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | アンスラサイクリン / 抗がん剤関連心筋症 / 網羅的遺伝子検索 / 次世代シークエンサー |
Outline of Research at the Start |
癌治療が発達し、癌サバイバーが増加した一方で、抗がん剤による心毒性のためがん治療後に心不全をきたすことが問題となってきている。今回、不可逆的障害をきたすアンスラサイクリン系抗がん剤心筋症に至った症例の心筋生検検体からRNAを抽出し次世代シークエンサーを用いて網羅的遺伝子検索を行うことにより、アンスラサイクリン系抗がん剤における心毒性のあたら棚メカニズム及び、治療ターゲットを検索していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在、アンスラサイクリン系抗がん剤心筋症(adriamicine induced cardiomyopathy:AIC)の新規創薬のための病態解明を行っている。 本年度は、アンスラサイクリン系抗がん剤心筋症の患者の症例集積を行い、DNA、RNAの抽出を行った。抗癌剤関連心筋症(Cancer Therapeutics-Related Cardiac Dysfunction:CTRCD)のスクリーニングも進み、収縮能の低下が顕在化した症例が減っており、症例集積には難渋しており、今後収縮能の高度低下した症例のみならず、中等度に低下した症例まで対象を拡げて解析することとしたところ、症例が7症例集めることができた。症例抽出を引き続き継続していく。 そして、アンスラサイクリン系抗癌剤心筋症をきたした患者の血液検体のDNAシークエンシング、および、心筋生検検体から得られたRNA-Seq解析を、次世代シークエンサーを用いて行う。拡張型心筋症の患者のRNA-Seqデータ、DNAシークエンスデータを、コントロールとしておいて解析を行い、アンスラサイクリン抗癌剤心筋症の原因となる新規のパスウエィを同定していく。具体的には、転写因子発現解析、パスウェイ解析、及び全ゲノムシークエンスによる遺伝子変異解析、スプライス変異解析、およびコピー数多型解析を行うことで、新規薬剤の候補を検索していくことを継続する。 現在、VEGF阻害薬やハーセプチンなどの抗がん剤によって心筋障害をきたした症例についても同様に集積を開始し、血液検体のDNAシークエンシングを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID19の影響によりアンスラサイクリン系抗癌剤関連の心筋症をきたした症例の拾い上げ、及び解析が遅れていたが、2023年度に7症例から同意を取得し、網羅的遺伝子解析を提出し現在解析中である。10症例程度のアンスラサイクリン系抗癌剤心筋症についての網羅的遺伝子解析を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
アンスラサイクリン系抗癌剤関連心筋症症例が5例蓄積しており、心筋症関連の遺伝子の検索を行っているが、遺伝子異常が出なかった場合には、遺伝子検索の範囲を拡げて行う予定としている。また、アンスラサイクリン以外に、ハーセプチンやTKIなど薬剤を拡げて同様に心筋症関連の遺伝子異常がないかどうかを検討してく。
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