カテーテルアブレーションが心房周囲脂肪および脂肪浸潤に及ぼす経時的変化
Project/Area Number |
21K16071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
渡邉 隆大 日本大学, 医学部, 専修医 (70899129)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 心房細動 / 心臓周囲脂肪 / カテーテルアブレーション |
Outline of Research at the Start |
超高齢社会を迎えた本邦において、心房細動(AF)は増加の一途を辿っている。AFは致死的合併症である脳塞栓症、心不全や認知症の発症、死亡率の上昇に寄与している。これらAF関連合併症の予防は喫緊の課題である。 現在、カテーテルアブレーションは最も予後改善効果が期待できる治療として注目されているが、その治療効果は未だ不完全である。本研究では、従来の研究では検証されていない術前後のメタボリック症候群やAFの病因として知られる心房周囲脂肪や心房への脂肪浸潤の経時的変化に着目した。本研究は、アブレーション治療におけるpitfallに着眼しており、今後の治療に重要なデータを生み出す可能性が十分にある。
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Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会を迎えた本邦において、心房細動(AF)は増加の一途を辿っている。病期の初期である発作性AFに対するカテーテルアブレーションによる肺静脈隔離術の有効性と安全性は確立されている。しかしながら、心房筋障害(リモデリング)が進行した持続性AFに対するアブレーション後のAF再発率は高い。研究代表者所属機関は従来から、リモデリングの主因として、メタボリック症候群や心房の心臓周囲脂肪(epicardial adipose tissue: EAT)や心房壁への脂肪浸潤に着眼しており、術前CTで測定されたEAT量はAFアブレーション後の強力な再発因子であることを明らかにしている。しかしながら、術後の食生活や日常活動量によるこれらのパラメータの経時的変化と術後再発の関係は明らかでない。本研究では、術前および術後1年に、体組成計を用いた体組成(体重、筋肉量、脂肪量)、炎症性バイオマーカー、心臓CTのEAT量を測定し、さらに独自の方法により心房壁への脂肪浸潤を推定する。各種パラメータの経時的変化と術後再発を評価することで、術後の生活習慣が再発に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。当該年度には、本研究を研究施設の倫理委員会へ提出し、研究の許可を得た。その後、研究施設で患者登録を開始している。登録を行った患者に対して、アブレーション前のCT撮影、体組成の計測、炎症性バイオマーカーの測定を行った。また、アブレーションが終了した患者に対しては、術後のフォローアップを開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、カテーテルアブレーションを予定しているAF患者150例を目標とした。術前情報として、①単純および造影CT画像撮影②入院中バイタル、体組成の測定、③血液検査:血糖値、HbA1c、脂質系profile、肝腎機能、高感度CRP、メタボリック関連血液生化学的マーカーの測定、④心臓超音波検査を取得する予定である。 術後3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月追跡し、AF再発の有無をイベント心電図、ホルター心電図で評価する。1年後の外来にて、1週間の血圧、脈の情報を取得する。術前情報と同様の①~④の情報を取得する。再発群と非再発群における術前ならびに術前から1年における①~④の各種パラメータの変化量との関連性を評価する。 再発群、非再発群における術前情報と、1年における変化量をt検定で検定し、再発の有意因子を同定する。再発は150例中20~30%程度、30~40例と想定されるため、最低3~4個の有意因子を多変量Coxハザード解析で検定し、再発独立因子を同定可能と考えている。 研究実施計画では、令和3年中に150症例の患者登録を行う予定であったが、昨年度の報告書の報告の通り、世界的な新型コロナウィルス感染症の影響により、研究施設への入院が例年と比較して激減してしまった。 令和4年末で目標の症例数の登録は終了しているものの、登録全症例に対する1年後の追跡は完了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
登録症例のうち、1年後の追跡が終了した症例に対して途中解析を行っている。令和5年5月に開催される世界最大規模の不整脈領域における国際学会である米国不整脈学会にその結果を解析した演題を登録し、無事acceptされている。実際に、5月には発表を行う。 さらに、全症例の追跡が終了した段階で、最終解析し論文投稿を行うことを目標とする。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)