Project/Area Number |
21K16125
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川口 高徳 立命館大学, 薬学部, 助教 (70844281)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 線毛 / ERMタンパク質 / 足場タンパク質 / アドレナリン受容体 / 膜タンパク質 / リン酸化 / 阻害剤 / 感染防御 / 細胞骨格 |
Outline of Research at the Start |
気道の運動線毛は、液層の流れを作り出すことで、ウイルスや細菌の感染に対する肺防御の第一線を構成している。加齢などに伴う線毛運動の低下は、種々の肺炎を引き起こすため、そのメカニズムを解明することは社会的急務である。本研究では、運動線毛の形成において重要である細胞のアピカル側におけるActin細胞骨格の構築に焦点を当てた解析を行う。特に、アピカル膜において線毛運動に関わる膜タンパク質の発現を制御する細胞骨格関連アダプタータンパク質であるMoesinおよびEzrinに着目した解析を行い、線毛形成や運動制御のメカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肺防御の第一線を担う気道線毛のActin細胞骨格に関わるタンパク質の、線毛形成および運動制御におけるメカニズム解明を目指した研究を行なっている。本年度では、昨年度より推進したEzrin InhibitorであるNSC305787を用いた解析をより詳細に行った。ヒト気管支上皮細胞 (Normal Human Bronchial Epithelial cells; NHBE) に対して、Air-Liquid Interface (ALI) 培養を行い、分化後の線毛細胞に対し、NSC305787の濃度および時間依存的なEzrinのリン酸化レベルの変化を解析した。Ezrinのリン酸化レベルの変化に伴うEzrin、線毛運動制御に関わるβ2アドレナリン受容体の局在変化における解析により、Ezrinのリン酸化がβ2アドレナリン受容体のアピカル膜での局在に重要であることが明らかとなった。このEzrinリン酸化によるβ2アドレナリン受容体の局在制御に関連して、β2アドレナリン受容体アゴニストによる線毛運動の活性化が、NSC305787により減弱することが明らかとなった。 本研究結果について取り纏め、国際学術誌であるBiochemical and Biophysical Research Communicationsに報告した。 また、2023年度は、日本薬学会関西支部例会や生体膜と薬物の相互作用シンポジウム、日本生理学会年会、日本生化学会年会などの学会にて成果発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の予定では、2-3年次において、Ezrinノックダウンマウスにおける気管および肺の線毛の形態形成の変化や、線毛運動によって変化すると考えられる気管の微粒子の排出速度の変化の定量的解析、合わせてEzrinノックダウンマウスの気管・肺の線毛運動において、β2アドレンリン受容体のアゴニストであるプロカテロールを用いた解析を目標としていた。 しかし、本年度はそれに留まらず、Ezrin InhibitorであるNSC305787を用いて、NHBE細胞におけるリン酸化阻害効果や、それにともなう線毛運動活性化機構に対するEzrinリン酸化の阻害効果を検討した。その結果として、NSC305787の濃度および時間依存的なEzrinのリン酸化レベルの変化の詳細な解析を実現し、併せてリン酸化レベルの変化にともなう線毛運動変化の評価およびEzrin、β2アドレンリン受容体のアピカル膜における局在の相関を評価することで、これらの結果をBiochemical and Biophysical Research Communicationsに投稿することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、EzrinおよびMoesinの発現抑制マウスにおける、Actin細胞骨格制御を介した線毛形成および線毛運動の解析を行う。そのために、サイトカラシンDを用いた線毛形成障害の比較観察や、Actin細胞骨格のアピカル領域での骨格再構築を制御するRho GTPaseであるRac1やRhoA、Cdc42の活性変化と線毛形成および線毛運動に関する影響を解析する。また、線毛運動の活性化および活性低下の現象の簡便な解析を実現するために、線毛運動を阻害する薬剤の探索を行う。
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