Project/Area Number |
21K16240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
栢森 健介 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (10896856)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | POEMS症候群 / M蛋白 / シングルセルRNAシーケンス / POEM症候群 / 病態メカニズム / 疾患特異的抗体 |
Outline of Research at the Start |
POEMS症候群で産生されるモノローナル抗体が結合する抗原を同定し、抗原抗体反応に引き起こされる現象を解析する。既に行った網羅的解析の結果から、ウイルス排除に関わる蛋白が抗原候補として抽出されており、ウイルス持続感染の病態への関与が示唆されている。抗原抗体反応が起こることにより、ウイルスの感染防御に対してどのような影響が出るのか実験的に評価する。また、実際にPOEMS症候群患者においてウイルスの感染が起こっているのかを証明するために、患者由来の組織を用いて網羅的に解析する。これらの解析によりPOEMS症候群の新たな病態解明と治療戦略確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々はPOEMS症候群患者骨髄にごくわずかしか存在しない特徴的な形質細胞をシングルセルRNAシーケンス法により抽出し、変異解析や遺伝子発現解析を行った。そのデータからモノクローナル交代をコードする可変領域のcDNA配列を特定し、さらに同配列を抗体産生発現ベクターに組み込み、モノクローナル抗体生成技術を用いて人工的にM蛋白をクローニングすることに成功した。続いて、クローニングしたM蛋白に対して反応するタンパク質をプロテインアレイにより網羅的にスクリーニングしたところ、2人の異なる患者由来のモノクローナル抗体に反応する候補蛋白分子Aを同定した。 今回、我々は候補蛋白分子Aと患者由来M蛋白が実際に結合しているのかを確認すべく間接ELISA法を行った。プレート上に抗原候補蛋白分子Aをコートし、クローニングしたモノクローナル抗体を反応させた。HRP標識二次抗体を用いて反応を確認したところ、強度は強くないものの反応を確認することができた。続いて抗原抗体反応がみられるかBiacoreを用いて確認を行った。リガンドとなる抗原候補蛋白Aをセンサーチップの金薄膜上に固定し、アナライトとして患者由来M蛋白をセンサーチップの表面に流しリガンドとアナライトが結合する反応をみたところ、こちらも強い反応とは言い難いものの波形から抗原抗体反応があるものと考えられた。 最後に我々は、候補抗原蛋白分子Aが患者血清と直接的に反応するか間接ELISAにより確認を試みた。しかし、患者血清に含まれる種々のタンパク質や抗体との非特異的反応を抑えることが難しく、明瞭な結果を得ることができなかった。これまでの結果はPOEMS症候群の患者でみられるM蛋白が候補抗原蛋白分子Aと結合する可能性が高いことを示している。今後はPOMES患者において候補抗原蛋白分子Aがどのような働きを果たすのか、詳細な検討を行っていく。
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