Project/Area Number |
21K16245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Hiroshima University (2022-2023) Saga University (2021) |
Principal Investigator |
嬉野 博志 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (00807464)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 慢性骨髄性白血病 / 白血病幹細胞 / イマチニブ / DNAメチル化阻害薬 / DNAメチル化阻害剤 / 無治療寛解維持 / 癌抑制遺伝子 / DNAメチル化 / CML幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
慢性骨髄性白血病(CML)は、BCR-ABL1チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)により予後が改善し、一定数の患者はTKIを中止してもtreatment-free remission (TFR)を維持できるようになってきた。我々は新規経口DNAメチル化阻害剤OR2100(OR21)が癌抗原領域や癌抑制遺伝子の遺伝子のDNA脱メチル化に伴う遺伝子発現亢進により成人T細胞性白血病や急性骨髄性白血病に対して抗腫瘍効果を示すことを発見している。CMLにおいてもOR21を使用することでCML幹細胞の制御, 特に免疫細胞免疫活性化によるCML幹細胞駆逐が起こるかを示したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年に引き続き、慢性骨髄性白血病(CML)に対してチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と現在開発を進めている新規DNAメチル化阻害剤であるOR2100の併用を行うことでCML幹細胞の制御ができないかについて検討を行った。TKIとOR2100を併用することでCML幹細胞分画(LSK分画)の減少が認められたため、その幹細胞制御機構について検討を行った。 RNAシークエンシングよりいくつかの遺伝子の発現亢進を確認したがその中で、SHP1はtumor suppressor gene、ラテキシンは抗腫瘍作用(tumor supressor gene)と造血幹細胞制御機能を有する遺伝子のため我々はSHP1とラテキシンの2つがこのOR2100を用いた際の併用効果に寄与していると考えた。OR2100とイマチニブ(TKI)を併用するとラテキシン(LTX)とSHP1の蛋白発現が亢進することが分かった。SHP1をshRNAを用いてレンチウィルスでノックインし、SHP1を強制発現するとCML細胞株であるK562の増殖抑制効果を認め、SHP1のCMLにおける抗腫瘍効果作用が分かった。同様にSHP1を導入するとアポトーシスも誘導された。LTXの幹細胞制御機構・抗腫瘍効果について現在実験中であるが、まだ十分なデータがなく2024年度の課題としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In vitro, in vivoにおいて当初の仮説であるDNAメチル化阻害剤とTKIを併用を行うと抗腫瘍効果の増強と、CML幹細胞の制御が可能であることについては結果が出た。これにより当初の仮説の検証ができた。また抗腫瘍効果についてはSHP1などのtumor supressor geneの発現亢進によるということも分かった。しかしながら、幹細胞制御メカニズムについてはまだ実験が進められておらず2024年度の課題としたい。
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Strategy for Future Research Activity |
ラテキシンがCMLにおける抗腫瘍効果及びCML幹細胞制御に関わることについて検証を進めていく。ラテキシン過剰発現もしくはノックダウンを行ったBCR::ABLトランスジェニックマウスを用いた実験を行い、OR2100とTKIを併用した際の骨髄における幹細胞分画の変化、抗腫瘍効果の変化について解析を行う。併せてその際のT細胞、NK細胞分画の変化などについても検討を行いLTXによりマウスにおける抗腫瘍免疫の変化があるかについて検証を進める。
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