Project/Area Number |
21K16334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
曽木 千純 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (00895906)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 軟骨無形成症 / 大後頭孔狭窄 |
Outline of Research at the Start |
軟骨無形成症(Achondroplasia:ACH)は、軟骨内骨化障害により四肢の短縮や低身長を来たす頻度の高い骨系統疾患である。多くの症例で生命予後は良好であるが、最も重篤な合併症として、大後頭孔狭窄による脊髄圧迫に起因する乳児期の突然死がある。このリスクを避けるために適切な時期での評価と介入が必要であるが、その方法と時期の具体的な基準は存在しない。 本研究は、ACHの小児患者における大後頭孔狭窄による重篤な合併症の回避のために、ACH患者の大後頭孔狭窄における適切な評価時期とリスク因子を明らかにした上で、大後頭孔狭窄の適切な評価方法と時期、手術介入の是非に対する推奨指針の作成を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、本学倫理委員会に計画書を提出し、研究の実施の許可を得て、患者向けの情報公開文書を開示した後に研究を開始した(軟骨無形成症の小児における大後頭孔狭窄の観察研究、東北大学大学院 医学系研究科倫理委員会 2021-1-674号)。 2023年度においては、前年度に引き続き、2002年4月以降に東北大学病院小児科の受診歴があり、診断時の年齢が20歳以下であった全ての軟骨無形成症患者を抽出し、年齢、性別、身長、体重、頭囲、身体所見、神経症状、呼吸器症状、症状出現時期、頭部MRI検査施行時期、頸延髄圧迫所見の出現時期、圧迫所見の程度、外科的介入の有無と時期、FGFR3遺伝子解析結果、頚定・寝返り・坐位の獲得時期などの情報を、匿名化した上で収集し、患者データベースを作成した。経過中に軟骨無形成症以外の診断となった患者、頭部MRI画像が確認できない患者、および本研究の参加について同意しない旨の意思を示した患者を対象から除外し、現在までに27人の軟骨無形成症患者のデータベース化が終了した。これまでに、外科的介入を要した群と要さなかった群において、頭囲身長比、マイルストーン獲得の時期について解析を行ったが、現時点で明らかな有意差は得られていない。 今後は、大後頭孔狭窄による重篤な合併症を回避するための最適な頭部MRI検査の初回施行時期、およびその後繰り返し検査を行う際の間隔についての解析を行う予定である。さらに、重篤な合併症を呈し手術に至る症例において、適切な時期での手術介入を行うために、発達の程度を含めた神経学的症状、呼吸症状、画像上の脊髄圧迫の程度、それぞれの出現時期などについて解析を行い、大後頭孔狭窄により重篤な合併症を来たすリスク因子を同定したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ここ数年における新規患者の軟骨無形成症患者の受診が少ない上、本研究は後ろ向き研究であることからそれぞれの患者について必要な全ての情報が得られないこともあり、統計学的に解析できる量としてのデータを収集できていない。また、申請者の勤務先における臨床業務の増加により、研究を行える時間が減少した。
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Strategy for Future Research Activity |
軟骨無形成症患者のデータベースの解析により、大後頭孔狭窄による重篤な合併症を回避するために最適な検査時期と施行間隔、および大後頭孔狭窄による脊髄圧迫が重篤となるリスク因子を同定したい。
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