凍結保存による同種静脈グラフトの抗原性変化・組織障害に関する検討
Project/Area Number |
21K16441
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市田 晃彦 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20897582)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 静脈ホモグラフト / viability / 凍結保存同種静脈グラフト / 組織学的評価 / 抗感染性 / 拒絶反応 / 凍結同種静脈グラフト / 免疫組織学的検討 |
Outline of Research at the Start |
凍結同種静脈グラフトを用いた外科治療は高難度肝胆膵外科・肝移植手術を安全に行うため当科で独自に行ってきた治療であり、2016年に保険収載された。これまでの使用経験から、抗凝固療法が不要で感染症に強く免疫抑制療法が不要という利点があると考えているが、そのメカニズムを裏付ける基礎研究はなされていない。本研究では静脈グラフトを凍結・保存・解凍し、また生体内に移植することでどのような影響があるか組織学的・免疫組織化学的に検討する。また、凍結保存することで抗原性変化・組織障害がどの程度起こるかラットを用いた動物実験で解明を進める。基礎データを得ることでさらなる治療成績の向上や普及・発展が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度までに肝移植症例14例、肝胆膵外科手術3例、合計17例が検討可能と判断していた。また、未使用のホモグラフト19例をコントロール群として、同様に検討した。免疫組織学的評価を行い、未使用ホモグラフトでは凍結保存・解凍後も血管の構造が保たれ、内皮細胞もほぼ残存、炎症細胞浸潤がないことが確認された。移植後の17例でも血管の構造は保たれており、拒絶反応を示唆する所見は見られなかった。内皮細胞は16例中13例で残存していた。術後、閉塞してしまったホモグラフトでは壊死と線維化が見られた。ホモグラフトの構造維持のためには内腔の血流が重要であることが示唆された。 本研究では静脈ホモグラフトを使用する際に抗凝固療法が不要、免疫抑制療法が不要、感染に強い、といったメカニズムを解明することを目的にしていたが、組織学的な評価の結果からはホモグラフトの血管構造およびviabilityが保たれていることがこれらの利点につながっているのではないか、と推察された。ホモグラフトのviability評価のため、さらに追加でホモグラフトの細胞増殖能が保たれているか、追加実験を行うこととした。また、ホモグラフトの組織が長期生存するため、将来的にはレシピエント由来の細胞に置き換わるのではないかと仮説をたて、これを検証することとした。2023年度は未使用ホモグラフトをコラゲナーゼ処理し、細胞を分離・培養し、線維芽細胞の増殖を確認することができた。また、ドナーとレシピエントで性別が異なる症例においてin situ hybridizationにてXX染色体、XY染色体を同定し、ホモグラフトにレシピエント由来の細胞が入り込んでいるか、確認した。ホモグラフト内にはレシピエント由来の細胞が同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ホモグラフトの組織を免疫組織学的に評価し、その利点を裏付けるメカニズムを解明するためには追加実験が必要と判断したため、遅れが生じた。追加実験の結果がまとまり次第、論文化する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
追加実験がほぼ終わりつつあるため、そのデータをまとめて学会・論文発表を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)