Project/Area Number |
21K16479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
野田 昌宏 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (40836128)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 腸内フローラ / 免疫チェックポイント阻害薬 / インドール / インドキシル硫酸 / 食道癌 |
Outline of Research at the Start |
食道癌は予後不良な消化器癌の1つであり、手術、化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療を行う。いずれの治療も患者のQOLを損なう可能性がある。本研究の目的は、消化管内の腐敗物質であるインドールの代謝物である尿中インドキシル硫酸値を測定し、食道癌の治療経過による腸内フローラの状態をリアルタイムに把握することにより治療が腸内フローラに対する影響や治療効果、予後への影響を検討する事である。更に腸内フローラ状態を改善しうる食事、治療薬、シンバイオティクスを開発、投与することで治療効果全体の底上げ、有害事象の軽減を狙ったAdvanced tailor-made therapyを提供する事である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の学術的背景:近年、癌治療に対する外科治療、化学療法、放射線療法に加えて免疫療法、特に免疫チェックポイント阻害薬(immune checkpoint inhibitor; ICI)が新たな治療法として注目されている。ほぼ全ての固形癌において免疫チェックポイント阻害薬が承認され、免疫チェックポイント阻害薬の治療効果予測や副作用対策は臨床的にも極めて重要な課題である。 ヒトの腸管内には100兆個以上の多種多様な細菌が共生し、細菌叢(腸内フローラ)を形成している。次世代シーケンサーの開発に伴い腸内フローラについての研究が急速に発展し、腸内フローラの組成と免疫チェックポイント阻害薬の効果に関連があることや、効果が認められた患者において検出率の高い菌を含む便の移植によりマウスにおける免疫チェックポイント阻害薬の効果が上がることも報告されている[Science. 359:91-7,2018.]。インドールは肝臓でインドキシル硫酸となり尿細管から分泌排泄される。尿中インドキシル濃度の測定は、便秘、吸収不良、腸内フローラ構成の異常などの腸内環境の悪化により、トリプトファンから産生されるインドールが異常亢進した状態の把握に用いられている[Dig Dis Science; 53:1443-54,2008]。現在、健常者及び同意の得られた患者からの検体を採取し、INDOOLEキットと尿中インディカンキットを用いて、健常者と癌患者との間にインドール値の差があるかどうか検証中である。まだ検体数が少ないため、更なるデータ集積が必要であると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健常者及び大腸癌患者、食道癌患者において同意を得られた患者より検体採取し、測定している。検体及び症例の集積中である。現時点で癌の進行や化学療法の 感受性などの明らかな傾向は見出せていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、さらに症例、検体の集積を進めていく。食生活を含めた患者の条件により結果が左右される可能性があるため、情報収集方法の見直しも必要であると考えられる。
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