Project/Area Number |
21K16480
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
菊池 智宏 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (90791476)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 進行結腸・直腸癌 / TIM-3 / 樹状細胞 / Colorectal cancer / M2-TAM / PD-L1 / PD-L2 / CEACAM-1 / LSECtin / VEGFR2 / 結腸・直腸癌 / M2マクロファージ / VEGF receptor 2 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
Outline of Research at the Start |
進行・再発結腸・直腸癌(colorectal cancer; CRC)の予後は、未だに不良である。その原因の1つとしてCRC腫瘍微小環境に存在する免疫抑制機構があり、M2マクロファージは強い免疫抑制能を示す細胞群として知られている。本研究は、CRC腫瘍微小環境におけるM2マクロファージのVEGFR2経路と免疫チェックポイントを介した免疫抑制機構を解明し、その回避方法の開発を目指す。本研究の成果より、腫瘍免疫応答の改善に伴う既存治療の効果増強、更には、抗VEGFR2抗体と免疫チェックポイント阻害剤を用いた複合免疫療法の開発が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度に施行した進行結腸・直腸癌(CRC)の手術摘出標本を用いた免疫組織染色などの結果を解析したところ、腫瘍間質細胞の中で樹状細胞(DC)がTIM-3を発現している可能性が高いと考えられた。本年度は、樹状細胞に焦点を当てて研究を進めた。 ① TCGA colorectal adenocarcinoma (PanCancer Atlas) dataset (n = 592)を用いて、TIM-3 (HAVCR2) mRNA発現とDC-SIGN (CD209:未熟樹状細胞マーカー)mRNA発現、CD83 (CD83:成熟樹状細胞マーカー)mRNA発現との相関関係を検討した。さらに、conventional DC signature (cDC1:CLEC9A/XCR1/BATF3/CLNK、cDC2:CD1A/CD1B/FCER1A/CD1E/CLEC10A)とplasmacytoid DC signature (pDC:IL3RA/TCR9/LILRA4)を求め、各signatureとTIM-3 (HAVCR2) mRNA発現の相関関係を検討した。 その結果、TIM-3 (HAVCR2) mRNA発現は、CD209(r=0.7263)、CD83(r=0.6275)、cDC1 signature(r=0.6193)、cDC2 signature(r=0.7353)、cDC1 signature(r=0.7315)と有意な正の相関関係を示した。 ②当科で腫瘍切除術を施行した115例のCRC症例を対象とし、腫瘍部位をanti-LAMP-3抗体(CD208)と抗TIM-3抗体で免疫組織染色し、腫瘍内部と浸潤先進部におけるCD208陽性細胞とCD208陽性TIM-3陽性細胞の頻度についてCRCの進行度に伴う変化を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
CD163と各種免疫チェックポイントリガンドを対象とした多重蛍光免疫染色、進行CRC症例の末梢血単核球からのM2マクロファージ誘導に難渋した。また、腫瘍間質細胞の評価、すなわち、どの免疫担当細胞が各種免疫チェックポイントを発現しているかの評価に時間を要した。これらの過程と得られた結果の検討より、DCのTIM-3発現について研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
・115例のCRC症例を対象とした、anti-LAMP-3抗体(CD208)と抗TIM-3抗体を用いた免疫組織染色の評価を進める。 ・進行CRC症例ではなく、健常人から末梢血単核球を得て、M2マクロファージまたはDCを誘導し、M2マクロファージの制御方法開発やDCにおけるTIM-3の役割についてin vitroの実験を進める予定である。 ・来年度内までに得られた結果をまとめる。
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