心臓外科手術における揮発性麻酔薬による予後改善効果の研究
Project/Area Number |
21K16535
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田村 高廣 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80612853)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 揮発性麻酔薬 / 心臓外科 / 人工心肺 / 心筋保護 / 予後 |
Outline of Research at the Start |
心臓外科手術時における全身麻酔薬の種類選択により、術後患者の生命予後が変わる可能性がある。この真相を究明する事は、麻酔学分野において非常に重要な検討課題である。申請者は、「人工心肺を使用する心臓外科手術において、吸入麻酔薬は静脈麻酔薬よりも生命予後を改善する」との仮説を立て、その仮説を検証する事を本研究の目的とした。長期的な予後改善効果を主要評価項目として、完全吸入麻酔群と完全静脈麻酔群との間で単施設前向きランダム化比較試験を行う。本研究により心臓外科手術時の好適な全身麻酔方法を探究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度も、本研究申請の目標である多施設共同研究を実施するための準備段階の研究を進める事が中心となっている。特に本年度は、セボフルランのみならずデスフルランについてFID(Flame Ionization Detector)つまり、水素炎イオン化検出器による血中濃度測定系を立ち上げる事に注力した。 多くの人工肺メーカーは、生体適合性コーティングを施したポリプロピレン人工肺を導入しており、将来的な心保護作用効果を証する研究に劇的な影響を与える可能性がある。このため、本邦で臨床使用されている人工心肺の人工肺各種に関して、設定した吸入麻酔薬が実際に血中濃度として差が無いものか否か検討しておく事は、本研究申請の目標である本邦における多施設研究を実施する上で、管理上重要な知見をもたらす。この概要は、以前のpilot study(下記)で報告しており、本年度はこのfull-studyを実施し、現在報告をまとめている。 Tamura T, Mori A, Ishii A, Ando M, Kubo Y, Nishiwaki K. Desflurane and Sevoflurane Concentrations in Blood Passing Through the Oxygenator During Cardiopulmonary Bypass: A Randomized Prospective Pilot Study. J Anesth. 2020 Dec;34(6):904-911.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請の目標である多施設研究実施のための基礎となる研究をまず進めており、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、短い間隔で採血ポイントで採血した検体のセボフルラン濃度を測定し、現在その報告をまとめている。加えて、水素炎検出器によるデスフルラン血中濃度測定系の立ち上げを実施した。これまでセボフルランのみであったが、これにより人工心肺中にデスフルランを使用しても濃度推移を検討可能となると想定している。この報告の後は、多施設研究の準備を開始する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)