Project/Area Number |
21K16550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
早水 憲吾 札幌医科大学, 医学部, 特任講師 (70444833)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 繊維芽細胞 / 筋繊維芽細胞 / 線維芽細胞 / 筋線維芽細胞 / 繊維化 / 麻酔薬 |
Outline of Research at the Start |
日本人の平均余命は伸び続けている一方で、高齢者でも低侵襲で手術を受けることが可能になりつつあり、全身麻酔を施行する患者は増加し続けている。 管理した麻酔薬の種類により、術後の死亡率が異なるといういくつかの報告がある。 麻酔薬は多くの外科的治療の際に使用されているが、現在使用されている麻酔薬が生命を脅かす病態や重篤な疾患を引き起こす大きな原因の一つである線維化にどのような影響を与えるかを検証した基礎的研究は少ない。 そこで今回生命予後の改善に向けた麻酔管理におけるエビデンスを構築する基礎的研究として、本研究を立案する。
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Outline of Annual Research Achievements |
生命予後の改善に向けた麻酔管理におけるエビデンスを構築する基礎的研究として本研究を立案した。本研究の目的は、現在ひろく使用されている麻酔薬が線維化にどのような影響を与えるかを検証することである。研究計画としては以下の3つの実験を行い研究を遂行していく計画としていた。 1. 線維芽細胞から線維化の中心をなす細胞である筋線維芽細胞への分化に及ぼす麻酔薬の影響を明らかにするために線維芽細胞を用いて線維芽細胞から筋線維 芽細胞への分化はTGF-βを用いて行い、筋線維芽細胞への分化に対する麻酔薬の影響について、αSMAの発現を指標として検討する予定とした。 2. 筋線維芽細胞の機能に及ぼす麻酔薬の影響を明らかにするために以下の研究実施計画を立案した。 2-1.細胞外マトリックスの分泌への影響を明らかにす る。 コラーゲン1A1、フィブロネクチン、ペリオスチンの発現レベルに対する麻酔薬の影響をタンパク質レベルおよびmRNAレベルで検討する予定であった。 2-2.細胞収縮力への影響を 明らかにするために、線維芽細胞からTGF-βにより分化させた筋線維芽細胞を用いて、麻酔薬の収縮力への影響をコラーゲンゲル収縮 アッセイにて評価する予定であった。 3. 筋線維芽細胞の増殖に及ぼす麻酔薬の影響を明らかにするために筋線維芽細胞の培養を行い、細胞の増減を見ることでその増殖能を測定、麻酔薬で修飾した 筋線維芽細胞の増殖能と比較する予定であった。 2023年度は引き続き主に上記1の細胞レベルでの研究を行なっていく予定であったが、研究責任者の研究に対してのエフォート不足により研究はほとんど進行せず、研究期間を延長するという結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度はCOVID-19の影響による物流停滞、鎮静薬(麻酔薬)の供給が不足していたことなどにより、実験の遂行が困難であり、進捗が極めて遅れた状態であったことに加え、2022年度以降は研究責任者の研究に対してのエフォート不足があり、研究はほとんど進行せず、研究期間延長の申請を行ったところである。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年からのCOVID-19の影響に加え研究責任者のエフォート不足のため、現在研究の進捗は遅れている状況である。今後劇的にエフォート不足が改善するとは考え難いが、研究期間の延長を申請し、研究を遂行していく予定である。 2024年度は立案した3つの実験のうちまず、 1.線維芽細胞から線維化の中心をなす細胞である筋線維芽細胞への分化に及ぼす麻酔薬の影響を明らかにするための 実験と 2.筋線維芽細胞の機能に及ぼす麻酔薬の影響を明らかにするための実験 から実験を行なっていく予定である。 現在研究費の次年度使用が生じ続けている状況である。今後のエフォート不足が劇的に改善する可能性は低く、また研究の進捗も悪いところではあるが、引き続き研究を推進していく予定である。
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