Project/Area Number |
21K16651
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大澤 郁介 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (40822812)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 大腿骨頭壊死 / FGFR3 / 骨再生 / FGFR3シグナル |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、軟骨無形成症マウスの大腿骨顆部壊死モデルを作成し骨壊死における骨形成能を検討し、FGFR3 シグナルが大腿骨頭壊死症やペルテス病の治療ターゲットになる可能性を探るための基盤となる研究を行うことである。近年、大腿骨頭壊死に関しては、骨髄血移植や FGF2を用いた治験が行われているが標準的な治療法として確立されていない一方、大腿骨頭壊死の発生頻度は増加傾向である。また、ペルテス病は小児期に長期療養期間を有するのが問題である。FGFR3 シグナルが大腿骨頭壊死症やペルテス病の治療ターゲットになれば、低侵襲な治療法開発だけでなく治療期間の短縮にもつながる可能性がある。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、軟骨無形成症(Achondroplasia; ACH)マウスと野生型マウスを用いて骨壊死モデルを作成し、FGFR3シグナルの活性化による骨形成能を検討している。6週齢のACHマウスおよび野生型マウスを用いて大腿骨遠位骨端を栄養する血管を焼灼した先行研究の壊死モデルの再現性を確認した。骨壊死マウスモデルのX線学的評価および組織学的評価として術後2、4、6週間後にマイクロCT撮影し、ACHマウスと野生型マウスと比較することで一旦壊死に陥った骨端の骨形成能を評価した。結果として術後2および4週におけるマイクロCTでの大腿骨遠位骨端の圧潰量はACHマウスと野生型マウスで有意な差を認めなかった。一方で術後6週ではACHマウスと野生型マウスと比較して有意に圧壊量が大きかった。術後2週の時点で海綿骨骨量、骨梁幅、骨梁数などの骨構造パラメータに関してはACHマウスと野生型マウスで有意差は認めなかった。一方で術後6週の時点ではACHマウスでは野生型マウスと比較して海綿骨骨量、骨梁幅、骨梁数が有意に増加していることが明らかになった。組織学的評価に関しては術後2週における破骨細胞数はACHマウスと野生型マウスで有意な差を認めなかった。一方で術後4週ではACHマウスでは野生型マウスと比較して有意に多くの破骨細胞を壊死組織周囲に認めた。術後6週の時点での破骨細胞数はACHマウスと野生型マウスで有意な差を認めなかった。TUNEL染色における壊死組織の評価に関しては術後2週ではACHマウスと野生型マウスでTUNEL染色陽性細胞数は有意な差を認めなかった。一方で術後4週および6週ではACHマウスは野生型マウスと比較して有意にTUNEL染色陽性細胞数が少なかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ACHマウスは野生型マウスと比較して壊死部における骨再生能力が高いと仮説をしたが概ね仮説と同様な結果が得られているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
壊死領域の周囲では血管新生などが亢進していると考えられるため、血管新生に対する組織学的な検討やRT-PCRによる評価を今後行う予定である。
|