Project/Area Number |
21K16931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57010:Oral biological science-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
難波 友里 岡山大学, 大学病院, 医員 (40844303)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 味覚受容器 / CO2 / CA4 / Phox2b / 味覚受容体 / 化学受容器 / 味覚 / 酸味受容体 / 中枢化学受容器 / 呼吸中枢 |
Outline of Research at the Start |
味覚受容体は口の中だけでなく、全身の様々な器官で機能することが明らかとなってきた。例えば、甘味受容体は消化管や脳にも発現し摂食調節や糖吸収に機能し、苦味受容体は気道、消化管、尿道などで生体防御に関与する。酸味受容体は様々な分子が候補に挙げられていたが、最近、プロトンチャネル(Otopetrin1:OTOP1)が機能することが示された。また、炭酸脱水素酵素4(CA4)が口腔でのCO2受容に関与することが示されている。本研究では、口腔外での酸・CO2受容器官として中枢化学受容器に着目し、味覚で酸・CO2受容に関与するOTOPやCAが中枢化学受容器で発現・機能するかについて追及する。
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Outline of Annual Research Achievements |
味覚器で酸味に関係するH+やCO2の受容を担うcarbonic anhydrase(CA)およびotopetrin(OTOP)が、中枢化学受容器におけるCO2やH+受容に寄与する可能性を検討するため、中枢化学受容器が位置するマウス延髄腹側表層部におけるcarbonic anhydrase(CA)4と、中枢神経で呼吸の化学的調節に関与する遺伝子として知られるPhox2またはグリア細胞マーカーであるGFAPとの共発現についての免疫組織学的な検討を行った。また、CO2換気刺激を行った際の延髄腹側呼吸ニューロン群におけるc-FosとPhox2bとの共発現について検討を進めた。 マウスを一定時間、CO2濃度が大気よりも高い環境下においた際の、脳の呼吸中枢領域における神経活動マーカーであるc-FosとPhox2bの発現について免疫組織化学的に検討した。抗Phox2b抗体陽性細胞のうち抗c-Fos抗体にも陽性を示す細胞の割合は約40%で、room air環境下コントロールにおける約15%と比較して有意に増加してることが確認された。そこでマウスにCA阻害剤を腹腔内投与し、その上で高CO2環境下においた。その後、脳切片を作成し免疫染色を行ったところ、抗Phox2b抗体陽性細胞のうち抗c-Fos抗体にも陽性を示す細胞の割合が、生理食塩水を投与したコントロール群と比較して優位に低下していることが確認できた。 また、マウス脳切片を用いたパッチクランプ法による電気生理学検討も行った。潅流用人工脳脊髄液(aCSF)を10%CO2、90%O2ガスによるバブリングした際、およびcarbonic anhydrase阻害剤アセタゾラミドをaCSFに加え還流させた際の記録を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
歯学部棟の移転、歯科放射線科での業務多忙のため
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Strategy for Future Research Activity |
現時点での結果を論文にするとともに、経費等を踏まえて可能であれば、購入したPhox2b-Creマウスを用いて作出したマウス使用し、tdTomatoによる赤色蛍光を示す細胞(Phox2b発現細胞)からパッチクランプ法による記録を行う電気生理学的実験を行う。
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