Project/Area Number |
21K17053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
木原 琢也 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (50796399)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 有限要素解析 / CT / AI / 咀嚼筋 / 咬合 / CAD/CAM / デジタルデンティストリー |
Outline of Research at the Start |
患者の歯列・骨の解剖学的形態データに筋肉・咬合力の口腔機能データを統合したテーラーメイド有限要素解析モデルの作成を通じて、歯の破折や顎関節の変形を防ぎ、残存組織を長期的に守るための力学的シミュレーションを可能とし、補綴装置の設計にフィードバックするシステムとして現在の歯科臨床(特にCAD/CAMワークフロー)への組み込みを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
過大な咬合力やブラキシズムは様々な組織への応力の集中を生じさせ、補綴装置や歯根の破折、顎関節の変形など様々な悪影響を及ぼす可能性がある。そこで本研究では患者の歯列・骨の解剖学的形態データに筋肉・咬合力の口腔機能データを統合したテーラーメイド有限要素解析モデルの作成を行い、補綴装置の材料選択や設計にフィードバックするシステムの開発を行うことを目的とする。 臨床現象と応力解析結果の比較検証を進めるため、まずは症例データベースの構築を行った。治療中もしくは治療後の患者から診療録情報、口腔内診査情報と口腔内写真、歯列形態データ、CT(Computed Tomography)画像、咬合力(T-ScanⅢ)、咬合接触データ(シリコーンバイト)を有する症例を抽出し、すべてのデジタルデータを症例ごとにまとめて解析ができるように整えた。症例は歯根破折や歯槽骨の吸収など応力が原因で不具合が生じたと考えられる症例とした。歯列形態データは印象採得し得られた歯列石膏模型をスキャンする方法もしくは、口腔内スキャナーで取得する方法で取得した。これまで本研究により開発してきた技術より、深層学習を用いた学習によりCT画像から自動セグメンテーションし、上顎骨および下顎骨、咀嚼筋の三次元モデルを生成した。歯列形態もしくはレジストレーション用のジグを介して上下顎骨形態と歯列形態の統合を行った。その後、歯列形態に対して咬合接触データと咬合力データを位置づけることによりテーラーメイドの三次元モデルを構築した。有限要素解析ソフト(Voxelcon)を用いて三次元モデルをボクセル化し応力解析が可能な状態とし、本研究の基盤となるデータベースを構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は臨床現象と応力解析結果の比較検証を進めるため、症例データベースの構築を行った。次年度に行う研究を円滑に行うためのデータ整理およびモデル製作ができたため、順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も計画通り、症例ごとに咀嚼筋を活用したテーラーメイド有限要素解析モデルを生成し、臨床現象と応力解析結果を比較する研究を進めていく予定である。具体的にはトラブルが発生した部位と応力集中部位の整合性と応力値を評価する。また、生体三次元モデルの緻密化、咬合力データや顎運動データを用いた患者個別の有限要素解析が行えるよう研究を進めていく。
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