Project/Area Number |
21K17135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
村木 友美 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10899842)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | JCAD / 抗癌剤 / 癌脈管新生 / 血管新生 |
Outline of Research at the Start |
ヒトの癌組織におけるJCADの発現をまず明らかにすること。そして、JCADの発現量や発現様式と患者の予後等の相関を解析すること。その結果得られたデータをもとに、癌の早期発見や診断のためのマーカー、予後関連因子としてJCADが有用かどうかをまず明らかにする。また、JCADを基軸とした生体に無害な抗癌剤の探索を目指したい。また、併行してJCADの癌増殖抑制効果を確認し、且つマウス等を用いて生体に為害性がないかも明らかにしていく予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
分子標的薬や免疫チェック阻害薬の登場により従来にない発想に基づいた新たな抗癌剤の開発が期待されています。現在歯科口腔外科領域のみならず日常臨床の現場で頻用されている抗癌剤の代表的なものは多くは多様で深刻な副作用を伴います。よって「副作用の少ない人体に無害な抗癌剤の開発」は患者さんの苦痛の除去に大きく貢献します。 抗癌剤はDNAの複製・転写の抑制や、成長因子の活性阻害等人体において極めて重要な機能を阻害することで成り立っていることがほとんどです。一方で、副作用の少ない人体に可能な限り無害な抗癌剤を探索する上で一つのきっかけとなるのは正常時における生命維持にそれ程は重要な機能を果たしていない分子であり、かつ病的な状態においてのみ際立って機能する可能性がある分子であると言えます。本申請研究では病的な環境下でのみ機能している可能性がある分子のヒトの癌組織における発現様式や、この病的血管関連分子(JCAD)の遺伝子発現を抑えたノックアウトマウスを用いて研究を行い、病的血管関連分子JCADの癌、特に癌脈管新生における役割を明らかにし、新たな抗癌剤開発のきっかけとすることを目的としています。 2021年度まずヒトの口腔癌の中でも歯肉癌にしぼってJCADと血管のマーカーであるCD31とで免疫染色を施行し、2022年度はノックアウトマウスを用いた研究も行いました。病的な環境下でも血管新生、および病的血管新生が抑制されているとどのような変化を示すかを調べるため創傷治癒アッセイを行い、JCADが正常な創傷治癒に寄与している可能性を示唆する結果を得ることができました。 2023年度はJCADと病的血管に発現するとされているCD105及び病的血管では核の発現が消失する分子をJCADと共染色し、JCADの機能に関してある程度の結果を得ることができました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請研究では病的な環境下でのみ機能している可能性がある分子のヒトの癌組織における発現様式や、この病的血管関連分子(JCAD)の遺伝子発現を抑えたノックアウトマウスを用いて研究を行い、病的血管関連分子JCADの癌、特に癌脈管新生における役割を明らかにし、新たな抗癌剤開発のきっかけとすることを目的としています。 2021年度はヒトの癌切除検体を用いた免疫染色を実施し、2022年度はその解析を行いました。またノックアウトマウスを用いた動物実験では、創傷治癒アッセイでJCADが正常な創傷治癒に寄与している可能性を示唆する結果を得ました。2023年度はJCADに関連すると予想される分子CD105ともう一つの病的血管新生に関連する分子の評価を行い、従来分かっていなかったJCADの病的血管新生における役割を考察する手がかりを得ました。現在論分化に向けてデータを再収集しているところです。 以上が、現在の実験の進捗状況を判断した理由です。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度はこれまでのヒト癌組織を用いた免疫染色、ノックアウトマウスを用いた実験と培養細胞を用いた実験結果をもとに論文化を進める予定としております。
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