口蓋癒合後の離開による口蓋裂発生機序-骨、筋関連遺伝子とIRF6の影響について-
Project/Area Number |
21K17194
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
佐久間 千里 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (40849709)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 口唇口蓋裂 / 口蓋裂 / 発生 |
Outline of Research at the Start |
国内外において口蓋裂研究は行われている。これまで、口蓋形成時に左右の口蓋突起が癒合しないことで口蓋裂を発症するという説が一般的であり、口蓋が癒合しない原因について様々な研究が行われてきたものの、その解明には至っていない。一方、本研究は口蓋裂の発症機序の一つとして、一度癒合した口蓋が離開に転じることによって口蓋裂を発症する場合があることを示しており、今後の口蓋裂研究において、口蓋癒合後の離開による口蓋裂の発症機序を解明することにより口蓋の離開を阻止する要素が発見される可能性が考えられ、国内のみならず世界的に新しい口蓋裂発症予防法の確立につながることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、「胎生期に左右の口蓋突起が癒合し、口蓋が一旦形成された後に、癒合部が離開して口蓋裂が発症する」という、従来の概念とは異なった口蓋裂発症機序について研究しており、特に、一旦癒合した口蓋が離開する機序について、基底膜の断裂によって離開することを明らかにしてきた(Sakuma: J Craniomaxillofac Surg. 46(12):2027-2031, 2018)。1年目の研究において、TCDD投与群の口腔粘膜の基底膜の断裂を認めた部位では、E-cadherinの消失を認めたことから、口蓋癒合部後離開の機序として、一度癒合した口蓋部における基底膜の破断と上皮組織の異常増殖や細胞間接着の低下と間葉系細胞の増殖阻害が複雑に影響し、上皮間葉転換の異常を生じて口蓋裂を発症する可能性があることを報告した(Sakuma: Int J Mol Scu. 23(4):2069, 2022)。2年目の研究においては、TCDD投与マウスの口蓋前方から中央部ふきんにかけて癒合している個体の口蓋後方では口蓋は離開しており、口蓋突起の上皮組織が確認されていることから、一旦癒合した口蓋が離開する機序において離開した口蓋部の上皮組織や基底膜の異常を明らかにし、口蓋が離開していくメカニズムを明らかにしようとしているが、未だ十分な結果は得られていない。また、申請者の研究室が保有する12000件以上のヒト遺伝子試料をもとに、日本人における口唇口蓋裂、口唇裂の上口唇部のエクソームシーケンス解析を行い、エクソン領域の遺伝子変異について日本人のデータを構築することを目的に研究を行なっている。現在、コントロール群として日本人の健常者の上口唇のエクソームシーケンス解析を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
TCDD投与マウスの口蓋癒合部及び離開に転じている部分における骨及び筋組織の免疫染色を行い、対照群の口蓋癒合部と比較することで口蓋癒合後に離開する機序について明らかにしようと試みているが、適切な免疫組織染色に苦難しており、十分な結果が得られていない。また、一旦癒合した口蓋が離開した口蓋裂部において、上皮組織や基底膜の異常について検索しているが、未だ十分な結果が得られておらず、実験計画より少し遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続き現在行なっている、TCDD投与マウスの口蓋癒合後の離開について、TCDD投与マウスの口蓋癒合部とコントロール群の口蓋癒合部における骨及び筋組織を免疫組織染色により比較することで、一旦癒合した口蓋が離開する機序を明らかにしていく。また、口蓋が癒合しているTCDD投与マウスの後方の口蓋離開部における上皮や基底膜の異常について免疫組織学的にコントロール群の口蓋離開部と比較し、同様に、一旦癒合した口蓋が離開する機序を明らかにしていく。さらに、日本人の上口唇のエクソームシーケンス解析を行い、口唇口蓋裂、口唇裂におけるエクソン領域の遺伝子変異データを構築していく予定である。 本年は上記研究結果をもとに口蓋裂発生機序について明らかになった点について考察を含めて論文を作成し、研究結果を報告する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)
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[Presentation] 口唇・口蓋裂患者に対する疫学的研究第70報:東海地区における2020年の本症出生調査報告2022
Author(s)
佐久間千里, 井村英人, 早川統子, 吉田和加, 藤原久美子, 鈴木聡, 古川博雄, 新美照幸,南克浩, 吉田磨弥, 森明弘, 伊東雅哲, 秋山泰範, 秋山友樹, 夏目長奈, 夏目長門
Organizer
第46回日本口蓋裂学会総会・学術集会
Related Report
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[Presentation] 当センターの口唇口蓋裂出生前カウンセリングの現状2012-2021年報告2022
Author(s)
佐久間 千里, 井村英人, 吉田磨弥, 伊東雅哲, 秋山泰範, 秋山友樹, 夏目長奈, 南克浩, 新美照幸, 古川博雄, 夏目長門
Organizer
第62回日本先天異常学会学術集会
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