Project/Area Number |
21K17288
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Kansai University (2023) Hiroshima University (2021-2022) |
Principal Investigator |
福井 敬祐 関西大学, 社会安全学部, 准教授 (50760922)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | Microsimulation / 変化係数モデル / Age-Period-Cohort / がん対策 / がん疫学 |
Outline of Research at the Start |
これまで, がん対策へ用いられてきたMicrosimulation Modelは各都道府県の実情を反映できていなかった。本研究は都道府県のがん対策に貢献可能なMicrosimulation Modelの活用手法の提案を目的とする。特に、申請者が初期から開発に携わる大腸がんMicrosimulation Modelについて、改良を行う。最終的に、予防・検診・治療に関するパラメータを様々に変更した場合のがん死亡率の減少効果を測定することで、有効な対策の決定を促すツールとして開発とその普及を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では, がん対策に貢献可能なMicrosimulation(MS)の活用手法の提案を目的としている。 今年度はMSに組み込むデータの整備に関しての研究を中心に行った。MSを用いた研究では将来推計やがんに影響を与える要因の特定のために既存の研究やデータをMSに組み込む必要がある, 今年度は特に, がんのリスクが時間変動により与えられる影響に着目したモデルにより, その影響を定量化することを試みた。 具体的にはがん死亡リスクを年齢・時代・出生年の3つの時間変動により表すため, Tonda et al.,(2015)で提案された変化係数モデルを拡張したモデルを提案した。Tonda et al., (2015)においては, 1つの正規基底をモデルに入れ込むことで特に出生年の定量化に着目したモデルである。提案したモデルは, 出生年を捉えるために複数個の正規基底をモデル内に導入し, 推定を行うことで, 柔軟ながんリスクの定量化が可能とした。提案モデルを利用した解析結果では肝臓がんや肺がんなど出生年の影響が強いがん種において先行研究と同様の影響を検出できただけでなく, それら以外にもがんリスクに影響を与える出生年を特定することができた。今後, これらの出生年の特徴を詳細に考察し, 既存研究では特定することができなかったがんリスクに対する時間変動の影響を明らかにしていくことで, MSの将来推計の結果やMSで明らかになったがんリスクの妥当性の上昇につなげ, モデルの精密化を行っていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はMicrosimulationの開発のためのデータ整備に取り組んだ。得られた結果は, Microsimulation本体への組み込みだけでなく, Microsimulationによる分析結果の妥当性検証にも用いることが可能である。また本年度開発したモデルは, Microsimulationのみならず一般的な記述疫学分析に活用可能である点も評価し、研究の進捗は順調であると評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では, 今年度開発したモデルにより各都道府県別分析を追加し都道府県別のパラメータを, Microsimulationに組み込む予定である。また, 並行して, Microsimulationによる都道府県別の将来推計など, より具体的な応用に取り組む予定である。
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