Project/Area Number |
21K17371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福井 恵子 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (40584628)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 難聴 / 表情認知 / 感情認知 / 視線解析 / 難聴児 / 他者感情認知 |
Outline of Research at the Start |
新生児聴覚スクリーニングの導入と聴覚補償機器の性能向上により、難聴児においても年齢相応の知能・言語等の発達が可能となった。一方で健聴者と同等の社会参加には未だ障壁が存在し、要因のひとつとして「表情認知」、「心情理解」の低下が挙げられる。表情認知にはヒトの口唇に注目しやすいという難聴者特有の視線の動き方が影響し、心情理解の低下は表情認知低下によって二次的に引き起こされている可能性がある。本研究では、難聴者が他者の表情および複数の登場人物が描かれたアニメーションを見る時の視線の動き方を記録・分析し、これが他者の感情や心情の認知に与える影響を客観的に評価し、適切な支援に繋げることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
難聴者は、聞こえにくさを補うために人の口唇に注目しやすい。この難聴者特有の視線の動き方は、表情認知(表情を見て喜びや悲しみなどの気持ちを理解する能力)に悪影響を及ぼし、他者の心情理解(文脈や言動から他者の気持ちを理解する能力で表情認知より高次の処理が必要)の困難さについても二次的に引き起こされている可能性が高い。よって、本研究は、難聴者のコミュニケーション能力について、他者感情認知の観点から客観的に検討するため、他者の表情を見る時の難聴児の視線の動き方を記録・分析し、これが他者の感情や心情の認知に与える影響を評価し、適切な支援に繋げることを目的とする。 本研究の目的を達成するため、2021年度は、まず対象者の確保を前提に、国際医療福祉大学に研究協力を依頼し、内諾を得た。その後、九州大学病院の倫理委員会へ倫理申請を行い、承認を得た。 ただちに研究を開始したかったが、コロナ禍であり研究対象者の確保に難渋し、また、研究環境を整えることが困難であった。さらには、2021年度の研究予算を考慮すると、当初予定していた視線解析装置一式を購入することが困難であり、機器の選定からやり直す必要があった。検討の結果、研究デザインに最も適し、予算内で機器の一部を購入し、残りをレンタルすることが可能であるものを選定した。一部をレンタルすることになったため、データ収集を複数年度にまたがって実施することが困難であると判断し、研究実施期間を2022年度、2023年度に限定することとした。2022年度は実験用ソフトウエア(Tobii Pro ラボ スク リーンベースドエディション)のレンタルが可能となったので、刺激の作成と予備実験を行い、協力者3名よりデータを収集した。2023年度は主たる勤務先の変更により、予定通りに実施することはできなかったが、研究の環境を整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は2021年度にデータ収集を開始する予定としていたが、コロナ禍であり適切な研究環境の確保が難しかった。 また、予算の問題によって使用する機器一式を購入することができず、機器の選定をやり直した。複数の機器から選定し、使用する機器の一部(ソフトウエア)についてはレンタルすることにした。これに関連し、データ収集の実施を、2021~2023年間の3年間継続してデータ収集を行うことを断念し、2022年度、2023年度にデータ収集を行うこととした。 2022年度は刺激作成と予備実験を行い、6名より同意を得て、うち3名に実施することができた。 2023年度は主たる勤務先の変更のため、研究環境を整えることに中力士田。さらにデータ収集を進め、解析を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度も引き続きデータ収集を行い、解析を進めていく。解析できたデータに関しては成果発表を行う予定である。
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