Project/Area Number |
21K17386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Gifu College of Nursing |
Principal Investigator |
茂本 咲子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60336641)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 低出生体重児 / 子どもの育ち / 親の認識 / 親子相互作用 / 看護 |
Outline of Research at the Start |
研究1年目は、幼児を育てる親が「子どもの育ち」をどのように実感しているかについて、国内外の文献レビューを通して明らかにする。 研究2~3年目は、低出生体重児の親を対象とした「子どもの育ち」の実感についてのインタビュー調査と、Parental Perception of Feeding尺度(茂本ら,2015)を活用した継続的な看護実践から、親が「子どもの育ち」をどのように実感していくか、看護者が親子の相互作用をどのように支えているかを描き出す。 研究4年目は、本研究の成果をまとめ、低出生体重児を育てる親が「子どもの育ち」を実感できるように親子の相互作用を支える看護モデルの基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,未熟な状態で生まれた低出生体重児を育てる親が「子どもの育ち」をどのように実感していくのかを解明し,「子どもの育ち」に着目して低出生体重児とその親の相互作用を支える看護モデルを創案することである。 令和5年度(研究計画3年目)は,低出生体重児の親の会に参加する幼児期の低出生体重児の母親4名を対象に,Parental Perception of Feeding(以下,PPF)アセスメントツールを活用した看護実践と,2回目質問紙・面接調査を実施した。令和4年度に実施した1回目調査と2回目調査の結果から,低出生体重児の成長・発達に伴い,親は食事場面において子どもの【社会性を促進する】関わりをするようになり,このことは親子の相互作用の発展や社会生活の拡がりを意味していると考えられた。しかし,母親の育児ストレスが高い場合にも子どもに行儀のよいふるまいを求め,【社会性を促進する】得点が高くなる可能性がある。したがって,親一人ひとりのとらえ方に応じて支援を行うことが重要である。また,低出生体重児の親が育児ストレスを強く感じている場合,子どもの【自主性を尊重する】関わりを行うことが難しいことも明らかになった。早産児の親が日頃の親子の相互作用を振り返り,子どもや親自身の育ちを実感するために,新生児フォローアップ外来や地域のこども家庭センター等で,PPFアセスメントツールや育児ストレス指標を用いて支援することが有用ではないかと考える。この研究の成果は,令和6年6月にSigrid Juselius Symposium(フィンランド)で発表する予定である。 さらに,令和5年度は,低出生体重児の親が「子どもの育ち」を実感する体験に関する文献レビューについて,日本小児看護学会にて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では,医療施設の看護職者と研究者の協働のもと親子の相互作用を支える看護実践を行い,その看護実践を省察することを目指していたが,コロナ禍等の理由で医療施設で調査依頼を行うことが難しく,低出生体重児の親の会にご協力いただき調査を進めた。PPF尺度を用いて,低出生体重児を育てる親の認識の経時的変化を明らかにできたこと,低出生体重児の親が日頃の親子相互作用を振り返り,研究者(看護職者)と共有することができたことから,本研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,令和3~5年度に取り組んだ調査の分析を進めて,「子どもの育ち」に着目した低出生体重児と親の相互作用を支える看護モデルを創案する。研究成果を国内外の学会で発表して意見交流を行い,看護モデルを洗練化していく。 本研究は,令和6年度で最終年度となる。本研究の成果をふまえて,低出生体重児と親の相互作用を支える看護システムを構築していくために,新たに研究チームをつくり,次の研究へと発展させていく。
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