Project/Area Number |
21K17393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58070:Lifelong developmental nursing-related
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Research Institution | Nagoya City University (2022-2023) Nagoya Women's University (2021) |
Principal Investigator |
大橋 麗子 名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (90612614)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 障害児入所施設 / 虐待 / ネグレクト / 障害児 / ライフストーリーワーク / 真実告知 / 自立支援 / 社会的養護 / 子ども |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,虐待やネグレクト,親の疾病や不在等により,社会的養護を目的に障害児入所施設に入所する子どもを対象とした「ライフストーリーワーク」実践モデルを構築することである。「ライフストーリーワーク」とは,子どもの出自に関する事実や入所理由,家族の状況,成育過程といった,子どもの生にまつわる事実を信頼できる大人と分かちあい,安定的なアイデンティティを確立していくための支援である。 本研究では,障害児入所施設における「ライフストーリーワーク」実践の現状を明らかにし,「ライフストーリーワーク」実践モデルを構築することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度国際誌に投稿した「Staff Support for Family Relationship and Life Story Work for Children at Residential Care Facilities for Children with Disabilities in Japan(日本の障害児入所施設における家族関係及びライフストーリーワークの支援)」が国際誌に採択された。また今年度は、「ライフストーリーワーク」を含む入所施設支援のアウトカムともいえる退所後の子ども達の様相から支援課題を見出すことを目的に、障害児入所施設に勤務する職員を対象としたインタビューデータを分析した。その結果、入所中の身体障害に対する治療やケアに加え、幼少期の有害体験の影響に対する専門的な治療やケアの重要性と、退所後も子どもたちが信頼できる身近な支援者から継続的に支援を受けられるように現行の支援システムを見直す必要性が示唆された。これらの結果は学会発表、学術誌に投稿した。 また今年度は、全国の障害児入所施設を対象とした「ライフストーリーワーク」の実態を明らかにするための質問紙を実施した。質問紙は、全国の児童養護施設を対象に調査を行った先行研究の調査内容を活用し、障害児入所施設での実践に該当する内容に調整して作成した。 調査の対象は、当初予定していた医療型障害児入所施設、福祉型障害児入所施設に加え、重症心身障害児が入所する指定発達支援医療機関である国立病院機構、児童心理治療施設を含めた510施設の職員とした。510施設の施設長に対して研究協力依頼を文書で送付し、94施設から研究協力に同意が得られた。94施設の職員1,319人に質問紙を送付し、646人から回答を得た。現在データ分析を行っているところである。分析結果は速やかに、学会発表及び学術誌への投稿を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた調査対象よりも対象を拡大したため、調査の開始時期が若干遅れた。しかし、当初予定していた医療型障害児入所施設、福祉型障害児入所施設に加え、重症心身障害児が入所する指定発達支援医療機関である国立病院機構、児童心理治療施設を含めた510施設1,319人の職員を対象に質問紙調査を実施することができた。 質問紙は、全国の児童養護施設を対象に調査を行った先行研究の調査内容を活用し、障害児入所施設での実践に該当する内容に調整して作成した。質問項目は、「ライフストーリーワーク」実践の各項目について、実践の程度とその必要性に対する職員の認識を問うものとした。また、自由記述として、「ライフストーリーワーク」実践に対する職員の認識を具体的に問う質問を設けた。 調査対象施設を拡大したことにより、子どもの障害の種別や施設の形態によって、「ライフストーリーワーク」に対する実践の状況や職員の認識が異なるのか、それらにはどのような特徴があるのか明らかにすることが出来ると考える。現在、データ分析を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、全国の医療型障害児入所施設、福祉型障害児入所施設、重症心身障害児が入所する指定発達支援医療機関である国立病院機構、児童心理治療施設の職員を対象とした質問紙調査データの分析を行う。子どもの障害の種別や施設の形態、職員の職種によって、「ライフストーリーワーク」に対する実践の状況や職員の認識が異なるのか、どのような特徴があるのかを明らかにし、障害児入所施設における「ライフストーリーワーク」実践の課題と実践の方向性について考察を行う。分析結果については、障害児支援、障害児看護、子ども虐待関連の学会で発表及び学術誌への投稿を行う。合わせて、協力機関からの要望に応じて、研究結果報告と合わせて「ライフストーリーワーク」について、施設職員を対象とした勉強会を開催したい。
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