一般病院に入院した認知症高齢者の生活機能低下予防プログラム構築に向けた基礎研究

• Project/Area Number: 21K17443
• Research Category: Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
• Allocation Type: Multi-year Fund
• Review Section: Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
• Research Institution: Fukui Prefectural University (2022); Kinjo University (2021)
• Principal Investigator: 久米 真代 福井県立大学, 看護福祉学部, 教授 (70438266)
• Project Period (FY): 2021-04-01 – 2025-03-31
• Project Status: Granted (Fiscal Year 2022)
• Budget Amount: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000); Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000); Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000); Fiscal Year 2022: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000); Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
• Keywords: 認知症高齢者 / 生活機能 / 一般病院

Outline of Research at the Start

本研究では、身体疾患（手術を伴う外科的疾患を除く）の治療のため、一般病院に入院している認知症高齢者の生活機能の低下を予防する標準的看護ケアプログラム作成に向けた基礎的調査を実施する。調査は2段階で構成する。第1段階では、一般病院に入院した認知症高齢者の日常生活自立度ランク『Ⅱ以上』の高齢者の生活機能の入院による変化の実態を捉えるために、前向き調査を行う。第2段階は一般病院に勤務する看護師が認知症高齢者の生活機能を維持するために行っている工夫と抱えている困難を明らかにする。この2つの調査結果をもとに、入院時、地域包括ケア病棟へ転棟時、退院に向けての3点において重点的にケアを行う内容を明確にする。

Outline of Annual Research Achievements

令和４年度は研究の第１段階である「一般病院に入院した認知症高齢者の生活機能の変化」の実態を明らかにすることを目標としていた。認知症高齢者の日常生活自立度ランクⅡ以上の高齢者を対象に、入院による認知機能、意欲、日常生活動作などの変化について実態調査を行う予定であった。しかし、データ収集の開始直前にCOVID-19の感染が再拡大し、研究協力施設への立ち入りが困難となり、調査開始に至らなかった。その後も研究者が対象者やその家族と面談をすること、定期的に協力施設へ出入りするため調査開始の見極めが難しく調査を開始できなかった。調査は開始できなかったが、日々、臨床現場で認知症高齢者へのケアを行っている認知症看護認定看護師や看護師と意見交換を行った。その中からCOVID-19前と比べ高齢者へのケアが困難となっている状況や、認知症高齢者の生活機能低下を予防するケアを実践したい気持ちはあってもマンパワーの問題などで実践する難しさなどについて情報収集を行った。この内容をもとに、第2段階の調査項目の検討を行った。看護師が入院している認知症高齢者へのケアを実践していくことが難しくなっている状況から、先に第2段階の「一般病院の看護師は多忙な業務の中で、認知症高齢者の生活機能の低下を予防するためにどのような工夫を行い、同時にどのようなことに困難を感じているのか」を明らかにすることとした。研究協力者へ依頼中であり、同意が得られ次第、調査を開始する予定である。また、定期的に認知症看護の研究者と勉強会を開催し、国内外の研究の動向について共有し討議を行った。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

令和4年度は一般病院で認知症高齢者の生活機能の変化について調査を実施する予定であった。しかし、COVID-19の感染拡大により、研究協力施設への立ち入りが困難となり、年度内に調査を開始できなかった。途中で研究計画を変更し、看護師への調査を先に行う準備を整え、調査を開始するところである。また、高齢者への調査についても研究協力施設と再調整中であり、調整ができ次第、調査を開始することになっている。

Strategy for Future Research Activity

令和5年度は第2段階の「一般病院の看護師が認知症高齢者の生活機能低下を予防するために行っている看護実践」を明らかにすることを目的に、一般病院で勤務している看護師に面接調査を実施する。同時に第1段階の「一般病院に入院した認知症高齢者の生活機能の変化」について、認知症高齢者の日常生活自立度ランクⅡ以上の高齢者を対象に実態調査を開始する。