Project/Area Number |
21K17453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Nagoya University (2022) Health Science University (2021) |
Principal Investigator |
川内 翔平 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (80827965)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / 動的肺過膨張 / 呼吸困難感 / 呼吸筋ストレッチ / 呼吸リハビリテーション / 呼吸理学療法 |
Outline of Research at the Start |
慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)とはタバコ煙等の有害物質の吸入曝露によって生じる肺の炎症性疾患であり,症状として身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難がある.COPDの労作時呼吸困難感には動的肺過膨張という現象が関係すると言われている.動的肺過膨張とはCOPDの呼気の制限によって生じ,空気を吐ききる前に次の呼吸が開始されることで肺に空気がトラップされ,労作時の呼吸数増加に伴い肺が過膨張となる現象である.慢性的な動的肺過膨張は呼吸時の胸郭の可動性を低下させると言われており,この動的肺過膨張の結果生じる胸郭の可動性低下に対する呼吸筋ストレッチ効果を明らかにすることが本研究の目的である.
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Outline of Annual Research Achievements |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)では疾患の特徴である呼気の制限によって,空気を吐ききる前に次の呼吸が開始されることで肺に空気がトラップされ,労作時の呼吸数増加に伴い肺が過膨張する.これを動的肺過膨張と呼び,呼吸困難感の要因とされている.この動的肺過膨張に対する呼吸筋ストレッチの効果は明らかになっていない.先行研究では1回の呼吸筋ストレッチによっても即時的に呼吸機能等が改善すると報告されているため,まず1回の呼吸筋ストレッチによって動的肺過膨張が改善されるかを今年度に検討した. 現在までにCOPD患者26例の取り込みが終了した.対象者はベースライン検査をおこなった後に,呼吸筋ストレッチの前後に行うアウトカム評価として安静時および20回,30回,40回/分の過呼吸後の最大吸気量(IC)を測定した.安静時ICを静的肺過膨張,各過呼吸後のICおよび安静時からのIC減少量を動的肺過膨張の指標とした.ストレッチには呼吸筋専用のストレッチ体操とPNFストレッチを用い,先行研究の方法に従った.呼吸筋ストレッチ後に安静時ICが臨床的意義のある最小差の0.2L以上増加した群を改善群とし解析した. 呼吸筋ストレッチの前後比較においては各指標に有意差は示されなかった.非改善群に比べて改善群は安静時の%ICが低値である傾向が示された.改善群では介入後に安静時ICの増加を示したが,各過呼吸後のICは増加を示さず,IC減少量においてはむしろ介入後にさらなる減少を示した. 本研究によって静的肺過膨張が著明な患者に対しては1回の呼吸筋ストレッチによって即時的な肺過膨張の改善が得られる傾向が示された.しかし,同時にストレッチによって深く緩徐な呼吸パターンへ変化するためか,呼吸のペースが定まっている過呼吸法の動的肺過膨張測定上では動的肺過膨張は呼吸筋ストレッチ後に悪化するように結果が示される可能性が本研究より示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度中は研究代表者の所属変更・転居が研究の進捗の遅れに影響したと考える.実際には新たな所属先・転居先に関係する研究協力施設で研究を開始するに至ったが,当該施設への移動に時間を要するため当初予定していた頻回かつ長期間の介入が困難となり,研究方法を一部変更した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は動的肺過膨張に有効かつ自宅で患者自身が実施できるような機器を用いた呼吸筋ストレッチ等を検討し,動的肺過膨張に対する呼吸筋ストレッチの長期的介入の効果を検討したいと考えている.また,今後の課題としては2022年度より研究を実施している研究協力施設のセラピストとも連携し,より多くの対象者の取り込み,効率的な評価・介入を実施していきたいと考える.
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