Project/Area Number |
21K17502
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
矢澤 浩成 中部大学, 理学療法実習センター, 講師 (70610731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 肩関節位置覚 / 拘縮肩 / 柔軟性 / 筋硬度 / 肩関節周囲炎 |
Outline of Research at the Start |
肩関節周囲炎は痛みと可動域制限を引き起こす疾患であるが、その発症要因は明らかではない。そこで本研究は、肩関節位置覚および軟部組織の硬さに注目し、生活習慣や加齢が肩関節位置覚および軟部組織の硬さにどのように影響を及ぼすのかを分析し、肩関節周囲炎の発症要因を究明することと目的とする。対象は20~70歳代の男女とし、肩関節位置覚および軟部組織の硬さの測定を行う。また生活習慣把握のための聞き取り調査も行う。検討は、肩関節位置覚と軟部組織の硬さの指標となる各測定項目について年代ごとに比較する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、年代ごとの肩関節位置覚および肩関節周囲の柔軟性の測定を行い、加齢や生活習慣が肩関節位置覚と柔軟性にどのように影響するのかを検討することである。各年代における肩関節位置覚および柔軟性の違いを明らかにすることで、肩関節周囲炎(拘縮肩)発症の要因究明の一助になると考え、研究を進めている。 2023年度は地域在住の60~80歳代の高齢者約40名と20歳代の若年者約20名を対象に測定を行った。測定は、ボディイメージを用いた肩関節位置覚測定、組織硬度計を使用した僧帽筋上部の柔軟性測定とし、生活習慣の聴取のためのアンケート調査を行った。 結果として、肩関節位置覚に関して、先行研究と同様に高齢者は若年者に比べ角度を低く見積もる傾向があった。また、測定誤差(ばらつき)には2群間で大きな違いは認められなかった。肩関節周辺の軟部組織の柔軟性の評価について、軟部組織硬度計を用いた。研究に先立ち、軟部組織硬度計の信頼性を評価した結果、級内相関係数は0.78-0.87となり普通から良好と判定された。次に、高齢者と若年者において軟部組織硬度計を用いて、僧帽筋上部の柔軟性(硬度・弾力性)を測定した。硬度は高齢者450.3±80.0N/m、若年者335.8±60.5N/mで、弾力性は高齢者1.4±0.1、若年者1.0±0.1であり、2群間で有意差が認められた。一方、アンケート調査による生活習慣と柔軟性の有意な関係性は認められなかった。 各年代における肩関節位置覚と柔軟性および生活習慣との詳細な分析が行えていないため、今後も引き続き対象者を増やし、拘縮肩発症の要因究明のための検討を行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度まではコロナ禍により測定が困難であり、接触を伴う測定があるため測定を延期せざるを得ない状態であった。2023年度には測定環境は徐々に整ったため、遅れを取り戻してきてはいるが、まだ十分な対象者数が確保できていない状態である。 2024年度前半には測定を終了し、結果の分析及び公表を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き対象者数の確保のため、地域在住高齢者および本学学生に対して募集を行っていく。 2024年度前半までに結果の分析を終え、年代ごとの肩関節位置覚、肩関節周囲の軟部組織の柔軟性、生活習慣の関係性について、学会発表および論文投稿を行い、公表していく予定である。
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