Project/Area Number |
21K17518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Japan University of Health Sciences |
Principal Investigator |
大森 啓之 日本保健医療大学, 保健医療学部 理学療法学科, 講師 (30802912)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 神経幹細胞 / 温熱刺激 / ES細胞 |
Outline of Research at the Start |
中枢神経系組織の再生能力は乏しく,脳血管障害,脊髄損傷,パーキンソン病などで一度神経組織の損傷,変性が起こるとそれ以前と同様の運動機能を回復することは難しい.そのため,運動機能の回復を目的とした胚性幹細胞(ES細胞),人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使用した細胞移植治療の研究が進められている.本研究では,マウスES細胞から作製した中枢神経系細胞のもとになる神経幹細胞から神経細胞,グリア細胞に変化する過程で細胞に温熱刺激を加えて,温熱に対する細胞の応答と細胞生存,分化への効果について検討する.本研究によって解明を目指す温熱介入効果を今後の細胞移植治療への応用につなげる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,マウスES細胞から作製した神経幹細胞の神経細胞,グリア細胞に分化する過程で時期を変えて温熱刺激を加え,温熱に対する生存、細胞死などの応答変化と温熱刺激後の分化過程、分化細胞の成熟に対する効果について検討することである。 培養条件を神経幹細胞が神経細胞,グリア細胞へ分化する条件とし分化過程の神経系細胞へ20分間・1回の温熱刺激を加えると、増殖条件で培養している神経幹細胞と同様に、分化する条件で培養している神経系細胞は、培養期間が長くなると温熱刺激に対する熱応答が変化し,対照群に対する細胞死活性割合減少と細胞生存率増加が起こる。この結果は、温熱刺激3時間後、24時間後ともに、分化する条件で培養中の神経系細胞の温熱刺激に対する熱応答変化が培養を継続しても維持されること示唆している。 神経系細胞の分化過程における温熱刺激の神経系細胞分化マーカーへの影響の違いを解析するため、20分間・1回の温熱刺激24時間後の神経幹細胞、神経細胞、グリア細胞のマーカー遺伝子の発現変化について解析を行った。分化する条件で培養中の神経系細胞に対する神経幹細胞マーカー、神経細胞マーカー、グリア細胞マーカーと関連する遺伝子マーカーの解析では、分化細胞マーカーである神経細胞マーカー、グリア細胞マーカーで異なる発現傾向がみられた。さらに、培養期間が長くなった細胞への温熱刺激後では、特定のマーカー遺伝子において温度依存的な影響の違いがあることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
神経幹細胞から神経系細胞への分化過程における温熱刺激後に神経系細胞マーカーの特にどの分化マーカーで変化が起こるかについて、神経系細胞の未分化マーカーから分化(成熟)マーカーまで遺伝子発現解析にて詳細に検証することを予定していた。 2022年度に遺伝子発現解析を行ったマーカー遺伝子で発現量が低値を示す遺伝子があり、2023年度に追加で解析を行った。そのため、未分化細胞のマーカーから成熟細胞のマーカーまで分化過程の広い範囲での解析を実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1.神経幹細胞から神経系細胞への分化過程における温熱刺激において、神経系細胞のマーカー遺伝子について、神経系細胞の未分化細胞マーカーから成熟細胞マーカーまでの遺伝子発現についてさらに検討する。 2.温熱刺激後に培養を継続して神経細胞、グリア細胞へ成熟する過程でも細胞生存、細胞死活性の変化した熱応答が維持されているかを検証する。
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