Elucidating pathology and treatment mechanisms of stuttering from the viewpoint of attentional function through brain resting-state functional connectivity
Project/Area Number |
21K17542
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International (2022-2023) National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities (2021) |
Principal Investigator |
灰谷 知純 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 研究員 (90804500)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 吃音 / 安静時機能的結合性 / 認知行動療法 / マインドフルネス / 潜在変数モデル / 脳 / 検定力 / シミュレーション / 安静時脳機能結合性 / MRI / 測定バイアス / メタ解析 / 系統的レビュー / 注意 / デフォルトモードネットワーク / 不安 |
Outline of Research at the Start |
吃音のある成人では、吃音に過度に注意が向くことが臨床的な改善を妨げ、その背景には注意機能の問題が存在する可能性がある。しかし、吃音のある成人の注意について、神経生物学的観点からは十分な検証がなされていない。これまで、種々の脳内ネットワークを構成する脳領域間の安静時の機能的な結びつきの強さが注意と関連することが示唆されている。本研究では、脳の安静時機能的結合性に着目し、吃音が維持される機序、及び、注意に着目した吃音治療のメカニズムを明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
【脳画像データ解析法の習得】 データの前処理においてfmriprepと呼ばれるソフトウェアを用いる必要があり、その使用法を習得した。並行してPythonのプログラミングを学習し、脳画像データの解析パイプラインを構築することができるようにした。 【統計解析手法の検討】 Marek et al. (2022) において、脳の安静時機能的結合性と行動指標との間の関連を検出する際に数千人単位のサンプルが必要である(本研究のサンプルサイズは100程度である)ことが示されたことから、この問題に対処する方法を提案するために、昨年度に引き続き、Human Connectome Projectが公開しているデータを用いた解析を進めた。具体的には、複数のモデルにおいて、潜在変数モデルにおける適合度指標をもとに適切なモデルが成立する結合性とそうでない結合性とを弁別し、解釈可能な結果を得られるようにした。潜在変数モデルを応用することで、結合性・行動指標間の関連を検出するのに必要なサンプルサイズを減らせることを示せる見込みであり、同様の方法を吃音のある成人のデータに対しても応用することが強く期待される。 【介入法の検討】 注意に働きかけうる吃音のある成人に対する介入法として、認知行動療法やマインドフルネスが挙げられ、これらの介入効果に関する系統的レビューとメタ解析の論文を共同研究者と共に作成した。マインドフルネスと認知行動療法とで、効果を与えうるアウトカムが変化しうることがわかり、これらに着目した介入法を実施することの重要性について論じた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記の通り、高いインパクトを持つ研究で、安静時機能的結合性と行動指標との関連を検出するのに必要なサンプルサイズが数千人単位であることが示された。安静時機能的結合性と吃音のある成人の行動指標(発話症状や心理的困難)との関連を検出することが本研究の主目的の一つであったことから、研究計画を大幅に見直し、妥当な解析手法を提案する必要が生じた。 また、2022年度の研究者(灰谷)の異動に伴い、吃音のある成人における治療過程のデータを得ることが事実上困難となった。このような状況を踏まえ、今後の研究の発展に資するため、吃音のある成人に対する心理的治療に対する系統的レビューとメタ解析を行い、介入法の治療効果の違いに関しての検証を進めることとした。このような取り組みによって、吃音に対する心理的治療と脳機能の変化との関連についての仮説を立てることができる。
|
Strategy for Future Research Activity |
第一に、安静時機能的結合性と行動指標との関連を検出するのに適切な統計解析手法を提案することを目指す。 第二に、吃音のある成人に対する心理的治療の効果に関する系統的レビューとメタ解析を進め、メカニズムを調べるのに適している介入法を選択することを目指す。 第三に、吃音のある成人、及びその統制群の脳画像データの前処理と、群間比較を行う準備を進める。
|
Report
(3 results)
Research Products
(3 results)