Project/Area Number |
21K17561
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
近藤 早希 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, 協力研究員 (80883876)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 腸管免疫 / 小腸 / T細胞 / 絶食 / 消化 / 吸収 / 持久的トレーニング / 高糖質食 / 代謝 / 消化・吸収 |
Outline of Research at the Start |
激しい運動は免疫機能を低下させることから、アスリートが高い免疫機能を保持したままトレーニングを実施できるような栄養摂取法の開発が求められている。生体の免疫制御において主要な役割を果たす腸管免疫細胞は主に糖質をエネルギー源とすることから、腸管内により多くの糖質を供給することができれば、それらの代謝機能が亢進し、全身の免疫機能も向上する可能性が考えられる。本研究では、「持久的トレーニング時に高糖質食を摂取することで、消化管の消化・吸収機能が増加し、腸管免疫細胞のエネルギー代謝の亢進を介して全身の免疫機能も向上する」という仮説を検証し、免疫機能を最大限に高めるための新たな栄養摂取法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、運動後のように体内におけるエネルギー量が低下した状態での免疫細胞応答について明らかにするため、摂食状態および一晩の絶食後のマウスの小腸粘膜固有層におけるT細胞への影響についてフローサイトメーターを用いて検討を行った。その結果、CD8陽性T細胞には両群に差は認められなかったが、CD4陽性T細胞は摂食状態のマウスに比べて一晩の絶食後のマウスにおいて低値を示した。さらに、絶食からの回復における糖質摂取の影響を検討するため、消化・吸収経路の異なる糖質を摂取させた場合のCD4陽性T細胞について検討を行った。その結果、摂取した糖質の量は同程度であるにもかかわらず、単糖類と多糖類の摂取により、CD4陽性T細胞の回復に違いが認められることが明らかとなった。以上の結果から、絶食によるエネルギー量の不足がCD4陽性T細胞に悪影響を及ぼすこと、さらには、絶食後に摂取する糖質の種類の違いにより、CD4陽性T細胞の回復に違いが認められる可能性が示唆された。来年度以降は、これらの知見を基に長期間のトレーニング時における腸管免疫応答とエネルギー代謝について検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、学振特別研究員の研究事業の一環として、約1年間オハイオ州立大学のDr. George Kyriazisのもとへ留学したため、本来予定していたトレーニング実験を遂行することができなかった(1年未満の海外留学であったため、海外における研究滞在等による科研費の研究中断・再開制度による手続きを行うことができなかった)。しかしながら、Kyriazis Labにて、消化管の運動性や消化・吸収機能の評価系について手技を習得することができたため、来年度以降の研究で学んだ手技を用いる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、高糖質食を摂取しながら持久的トレーニングを行わせたマウスを用いて、小腸粘膜固有層における免疫機能を測定する予定である。また、昨年度の研究から、小腸粘膜固有層における免疫細胞では、LC-MS/MSを用いたメタボローム解析で解糖系およびTCA回路に関与する代謝物のほとんどが測定不能であったことから、これらの分析系の確立を目指すとともに、免染機能とエネルギー代謝との関連についても検討を行えるよう準備を進める。
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