Project/Area Number |
21K17570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Nippon Sport Science University (2022-2023) Ibaraki Prefectural University of Health Science (2021) |
Principal Investigator |
阿江 数通 日本体育大学, スポーツ文化学部, 期限付一般研究員 (30781538)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 野球打撃 / シミュレーション / 最適化計算 / ロバスト性 / 標準動作 / ばねーダンパーモデル / Angle-driven / バイオメカニクス |
Outline of Research at the Start |
本研究では,全身を考慮可能とした標準動作を用いたAngle-drivenシミュレーションを行うことにより,野球打撃におけるパフォーマンスの向上に寄与する合理的なスウィング動作を明らかにすることを目的とする.本研究が実現できれば,競技者や指導者に対して有用となる具体的な動作ポイントなどの知見や示唆を得ることが可能となる.
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度では,これまでに構築したシミレーションモデルを用いてパフォーマンス向上を目指した最適化計算を実施した. 本研究における最適化計算では,打撃パフォーマンス(=バット・ヘッドスピード最大値)の向上を目指して,全身の関節角度の時系列データにおける各変曲点の値およびタイミングを焼きなまし法(SA:Simulated Annealing)によって変化させる.最適化計算の結果として,バット・ヘッドスピードを計測値よりも増加(例:10%増加など)を実現する各関節における最適な動作を明らかにすることを試みる(パフォーマンス最適化).バットおよび上半身モデルによる関節角度のタイミングのみを変更させた先行研究を参考にして,最適化計算における目的関数(F)をF=F1+100×(0.03-F2)-10×F3とした.ここで,F1はバット・ヘッドスピード最大値(m/s),F2はインパクト時点における計測値と計算値のインパクト位置の誤差(m),F3はインパクト時点における計測値と計算値のバット・ヘッド速度ベクトルのなす角の誤差である(度).なお最適化計算の回数については,上記の目的関数において100回実施した. フォーマンス最適化の結果,バット・ヘッドスピードはおよそ計測値の35.5 m/s(シミュレーションモデル値)から41.2 m/s(およそ16%増加)となった.その際のインパクト位置の誤差は0.02 m(シミュレーションモデル値:0.06 m),およびバット・ヘッド速度ベクトル角は0.15度(シミュレーションモデル値:2.2度)であった.すなわち,インパクトパラメーターに関して結果的に計測値よりも計算値の数値が向上したことから,仮想的ではあるもののバットによってボールを打撃できるスウィング動作(軌道)であり,且つバット・ヘッドスピードが増大できたと考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでに構築した全身のangle-drivenシミュレーションモデルによるパフォーマンス最適化を実施できた.一方で,最適化計算における目的関数の設定に大幅な時間を要したため,パフォーマンス最適化に対応した上肢および下肢の関節トルクを評価すること,および昨年度実施したロバスト性を考慮した上での最適化計算することを実施できていない.このため,進捗は全体として遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今現在までに,標準動作による全身のAngle-drivenシミュレーションモデルの構築,パフォーマンス最適化,関節トルクの評価,および結果の妥当性を検証するロバストネス最適化の手法の確立がそれぞれとしては実施できている.したがって,本研究課題の最終目標である全身モデルによるシミュレーションの実現可能性は高いと考えている.今後は,それら全てを含めた上での最適化計算を実施することによって,打撃パフォーマンスの向上に寄与する高い妥当性を有した最適な動作に関する知見を明らかにする予定である.
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