Project/Area Number |
21K17633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
小杉 亮人 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 モデル動物開発研究部, 特任研究室長 (80834647)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | 運動学習 / 感覚予測誤差 / 筋力発揮 / 光遺伝学 / コモンマーモセット |
Outline of Research at the Start |
「火事場の馬鹿力」という言葉が示すように、我々が発揮できる筋力は、筋の大きさだけでなく、神経回路の働きに大きく依存することが分かってきた。しかし、筋力増大を目的として神経回路を訓練する方法は不明である。本研究では、「誤差を減少させるように運動を修正する」脳の運動学習プロセスに着目し、運動学習理論に基づく発揮筋力増大方法を提案する。具体的には、小型霊長類コモンマーモセットの運動中に、光遺伝学的介入によって体性感覚予測誤差を人工的に増大させ、誤差修正過程を検証する。本研究を通じて運動能力が形成される過程への理解を深め、身体改変をともなわない新たな筋力訓練方法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「誤差を減少させるように運動を修正する」脳の運動学習プロセスに着目し、運動学習理論に基づく発揮筋力増大方法を開発することである。この目標を達成するため、小型霊長類モデル動物である、コモンマーモセットを対象に研究を進めている。本年度は、昨年度に引き続き体性感覚予測誤差を人為的に増大させる介入方法の開発を進めた。 本年度は、ウイルスベクターを用いた光遺伝学的手法によって、霊長類の触覚や固有感覚に関係する神経細胞の活動を選択的に抑制することに成功した。AAV9改変ベクターの静脈投与を用いて、光駆動型イオンポンプを触覚や固有感覚に関係する大型一次求心性線維に発現させ、その効果を電気生理実験によって検証した。一次求心性線維を電気刺激によって活性化した際に脊髄で記録される神経活動応答を光照射の前後で比較した結果、大型一次求心性線維の活動が選択的に抑制されていることを確認した。現在、前年度に確立した大型一次求心性線維の活動を活性化する技術と合わせて論文発表の準備を進めている。 また、慢性的に一次求心性線維に光を照射するための装置の開発も前年度に引き続き進めた。前年度製作したカフ状の光源を末梢神経に慢性留置し、1ヶ月後実験殺して光源や神経の状態を調査した。その結果、光源の破損や神経の損傷は認められず、慢性的に使用可能であることが確認された。以上より、当初予定していた行動実験を実施する準備が整ったと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、行動実験を実施する予定であったが、そこまで到達することができなかった。そのため、進捗はやや遅れていると判断した。行動実験が実施できなかった理由としては、十分な介入効果が得られない可能性があったことが挙げられる。そのため、遺伝子導入効率、及び光照射強度の両方を向上させる必要があった。その検証実験に時間を要したため、行動実験まで進めることができなかった。しかし、導入効率、照射強度のいずれにおいても、介入効果が見込める程度まで本年度向上することができた。そのため、次年度は行動実験を実施できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、これまでに確立した遺伝子導入技術、並びにカフ光源を総動員して行動実験を実施する。具体的には、光駆動型イオンポンプを大型一次求心性線維選択的に発現させた後、カフ光源を慢性留置し、随意運動時の筋活動依存的に一次求心性線維を光照射する。この際の運動軌道の変化を評価することで、体性感覚予測誤差への適応の有無、およびその過程を検証する。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)