非線形半正定値計画問題に対する高速かつ効率的手法の開発
Project/Area Number |
21K17709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 60020:Mathematical informatics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山川 雄也 京都大学, 情報学研究科, 助教 (00837354)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 非線形半正定値計画問題 / 逐次二次半正定値計画法 / AKKT条件 / CAKKT条件 / 確率変分不等式問題 / 分布的ロバスト期待残差最小化問題 / 制約想定 / 点列最適性条件 / 下三角低ランク行列分解 / 最適化手法 |
Outline of Research at the Start |
近年では非線形半正定値計画問題のような様々な応用を含むモデル記述能力が高い最適化問題の研究が必要とされている.非線形半正定値計画問題とは,2000年代以降に研究が盛んとなってきた問題であり,多くの応用を含む広いクラスに属している.本研究では,近年注目されているデータ分析等での非線形半正定値計画問題に関する応用に焦点を当て,これらの応用問題を解くことに特化した効率的なアルゴリズムおよびソルバー開発を行うことを目的とする.そして,本研究によって非線形半正定値計画問題の他分野での発展に貢献する.
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Outline of Annual Research Achievements |
現在の課題である「非線形半正定値計画問題に対する高速かつ効率的手法の開発」に関して,2022年度の取り組みとしては,以下が挙げられる. (1)退化した非線形半正定値計画問題に対する安定化逐次二次半正定値計画法の改良 (2)確率変分不等式問題に対する分布的ロバスト期待残差最小化問題への応用 上記(1)の研究は,2021年度に開発した安定化逐次二次半正定値計画法を改良することである.この既存手法は,制約想定と呼ばれる最適化問題に対する正則性が備わっていない解くことが難しい問題に対する最適化手法であり,Approximate-Karush-Kuhn-Tucker(AKKT)条件と呼ばれる最適性条件を満たす点へ収束する.2022年度では,Complementarity-AKKT(CAKKT)条件と呼ばれる理論的により優れた最適性条件へ収束するように改善を行った.また,(2)では,確率変分不等式問題に対する分布的ロバスト期待残差最小化問題が,非線形半正定値計画問題に定式化可能であることを示した.この問題は,制約の数が非常に多く,汎用的なソルバーで扱うことが難しいため,一般的には数理モデルとして扱いが難しいものであったが,特定の条件の下では,凸性を持つ非線形半正定値計画問題として定式化可能であることを証明した.これにより,汎用的な解法を用いて,効率的に大域的な最適解を求めることが可能となるモデル化を実現した.上記の研究内容は,研究論文としてまとめており,既に国際論文誌へ掲載されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度の研究内容をふまえて,その改良の実施や新たな課題の発見があり,その都度,研究発表や論文執筆が着実に進められている点から,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発した安定化逐次二次半正定値計画法は,大域的収束性と呼ばれる性質を持つ手法であり,任意の初期点に対して解へ収束する性質を持つような最適化手法である.一方,解の近傍における収束率の解析はまだ詳細にできていないため,この点に関して理論的な解析を進めていく方針である.
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)