Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Outline of Research at the Start |
無線給電情報通信ネットワークは, 基地局は配下の端末に無線で給電を行うことで電源を意識しないシステムの実現に期待されている. このシステムの実用的な運用には, 端末の情報通信と基地局の給電を効率良く行う仕組みが求められる. 本研究では, システム性能を決定する給電方法の要素として, 基地局側の「給電アンテナ特性」と端末側の「給電機会取得方法」の2つに着目し, 待ち行列モデルを発展させた「エナジーキューイングモデル」 を用いて, 給電方法と情報通信の関係を解析的に明らかにし, 高い情報通信性能を達成する適切な給電システム構成を示す.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 無線給電/充電機能を備えたIoT端末と基地局で構成されるネットワークを対象とし, 給電と情報通信の両観点からネットワークにおける適切な給電方針に基づいたプロトコル設計を目的とする.
無線給電情報通信ネットワークでは, 基地局から遠方の端末は給電と通信の両面で不利となる(二重苦問題). そのため, 遠方の端末のバッテリー枯渇を回避しつつ, ネットワーク全体で通信の公平性を維持し, 性能向上が得られるプロトコル設計が求められる. 令和3年度では, 定期的に給電基地局が配下の端末に対して給電を行い, 端末の情報通信は 自律的に行う給電・情報通信スケジューリング方式の提案を行なっている. 給電間隔を適切に調整することにより, 端末のバッテリー枯渇を回避しながら情報通信性能の向上が得られ提案手法の有効性を確認した. また, 提案手法の特徴を考慮した数理モデルをエナジーキューイングモデルに基づいて構築し, 適切な給電間隔を導出することで性能向上が得られる. 令和4年度では, 無線給電情報通信ネットワークにおける二重苦問題を考慮するため, 遠方と近傍に配置された端末が混在したネットワークにおける提案手法の性能評価を行ない, その有効性を確認した. 令和5年度は, 給電基地局のアンテナ特性によるネットワークへの給電とスループット特性との関連性の解明に着手した. 指向性アンテナを使用した際の給電を解析モデル上で考慮し, ネットワーク性能への影響を明らかにした.
令和5年度で得られた成果は, 国内研究会にて発表を行った. 令和3, 4年度で得られた成果分を論文としてまとめ, オープンアクセスの英文論文誌に採録されている. 令和5年度の補助金は, 計算用ソフトウェア, 消耗品, 論文投稿費, 研究調査のための学会参加費, 旅費に当てられた.
|